研究課題/領域番号 |
20K11612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
松村 暢子 帝京大学, 医学部, 講師 (30317698)
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研究分担者 |
青山 晃治 帝京大学, 医学部, 教授 (00420943)
木下 千智 帝京大学, 医学部, 講師 (10567085)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | プリン体 / 尿酸 / グルタチオン / 骨髄幹細胞 / トランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
尿酸は海馬においてシステイン取り込みを促進し、グルタチオン産生促進により細胞保護効果をもたらす。血中尿酸値が低いとアルツハイマー病のリスクが上がることや成体幹細胞の分化に影響を及ぼすことから脳や成体組織の再生に関与する可能性がある。尿酸の成体幹細胞への作用点は不明であることから、本研究はグルタチオン産生促進機構に着目し、骨髄幹細胞における尿酸の作用点を解明し、幹細胞機能に与える影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
尿酸は骨髄幹細胞の増殖や分化を制御する効果があるが、メカニズムは不明である。これまでプリン誘導体の尿酸やカフェインにシステインの細胞内取込み促進作用と、細胞内グルタチオン(GSH)増加作用があることを報告してきた。本研究はプリン誘導体のシステイン取込み促進作用に着目し、プリン誘導体の骨髄幹細胞活性調節効果の解明を試みた。免疫細胞染色の結果から、いくつかのプリン誘導体が細胞内GSHの調節に関わるタンパク質の発現を制御することを明らかにし、そのメカニズムの1つを解明した。これらのプリン誘導体による幹細胞活性調節効果の解明が進めば、プリン誘導体を用いた新たな幹細胞機能促進療法の開発が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プリン誘導体に見いだされた骨髄幹細胞への作用が、移植後の骨髄幹細胞の生存維持および機能促進に応用できれば、脳梗塞や脊髄損傷に対する骨髄幹細胞移植治療の効果を上昇する新しい治療促進薬となると期待される。また、プリン体代謝物がほかの組織に存在する組織幹細胞を活性化すれば、プリン体の適量摂取が神経変性疾患などの高齢化社会が直面する加齢性変性疾患の病態の進行を抑制する疾患修飾療法の開発の糸口になる。
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