研究課題/領域番号 |
20K11614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
田辺 賢一 中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (60585727)
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研究分担者 |
奥 恒行 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 客員教授 (50010096)
中村 禎子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (60382438)
近藤 貴子 名古屋女子大学, 健康科学部, 講師 (60737203)
三好 規之 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (70438191)
金高 有里 札幌保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (80420909)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 難消化性糖質 / 食物繊維 / 葉酸 / 腸内細菌 / プレバイオティクス / 水溶性ビタミン / ビタミン / 難消化性オリゴ糖 / プレバイオティク効果 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題における新規性は、ビタミンをサプリメントとして摂取せず、難消化性オリゴ糖を摂取させ、おなかの調子を整えることで、妊娠期の先天性異常を始めとしたビタミン欠乏症を予防できる可能性を見出すことである。これまで、腸内細菌叢を良好な状態に保つことで、ビタミン欠乏症を予防することを目的とした研究はほとんどない。この新規機能が明らかになれば、妊産婦ならびに胎児の健康の保持・増進だけでなく、全年齢の潜在的な水溶性ビタミン欠乏を予防できる可能性を見出すことにも繋がり、QOLの高い生活を営み続ける者の増加も期待できる。
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研究実績の概要 |
葉酸は、DNA合成の際の補酵素として働くため、胎児の出生の際に重要な栄養素の1つである。特に、妊婦の葉酸が欠乏することによって、神経管閉鎖障害などの先天異常が起こるリスクが高くなることが知られている。国民健康栄養調査の結果より、若年女性は、痩身傾向が高く、食事から十分なエネルギーならびに栄養素を摂取できていないことが明らかになっている。また、葉酸の摂取量は、若年女性において食事摂取基準の推奨量と比較して約70%弱であることも報告されている。本研究の目標は、若年女性において不足している葉酸を栄養補助食品で補うのではなく、難消化性オリゴ糖の摂取によって腸内細菌のビタミン産生能を間接的に活性化させることで、宿主に葉酸を供給し、葉酸欠乏症を予防することである。 本研究助成によって得られた結果は以下である。(1)葉酸全欠乏飼料の継続摂取群と比較して葉酸全欠乏飼料に難消化性オリゴ糖を添加した群では、葉酸欠乏を遅延させる可能性を見出した。(2)妊娠前後で難消化性オリゴ糖含有飼料を継続摂取させて腸内細菌による葉酸産生を間接的に活性化させることで、妊娠後に葉酸全欠乏飼料へ切り替えても葉酸欠乏状態を緩和できることを見出した。(3)難消化性オリゴ糖の摂取によって、胎仔と仔の成長への関連指標には、通常飼料群と比較して有意な差異は観察されなかった。 難消化性オリゴ糖摂取による腸内細菌による葉酸産生能の増強効果は、重度の葉酸欠乏食における葉酸欠乏の予防は難しいが、軽度な葉酸欠乏食における葉酸欠乏を予防できる可能性が示された。また、難消化性オリゴ糖の継続摂取による腸内細菌による葉酸産生増強効果は、食事から摂取する葉酸を補えるほどではないことが示された。つまり、一般的な食事に難消化性オリゴ糖を添加しても葉酸過剰症を引き起こす可能性は低く、ライフステージ別の潜在的な葉酸欠乏予防に寄与できる可能性が示された。
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