研究課題
基盤研究(C)
本研究では、電子タバコ喫煙の肺胞マクロファージ機能、遺伝子への影響とアレルギー発症の関係について、電子タバコ喫煙による肺の初期免疫応答で重要な免疫細胞である肺胞マクロファージへの影響とアレルゲンとして日本スギ花粉粒子に対する初期免疫応答に焦点を絞り、電子タバコ煙により影響を受けた肺胞マクロファージがスギ花粉粒子にどのような免疫反応を引き起こすか否かについて、マウスに一定量の電子タバコ煙をエアゾル化し喫煙させた後、スギ花粉の一定濃度を気管支内に噴霧し、その後、肺胞マクロファージと肺組織を採取し、電子タバコ喫煙によるスギ花粉に対する肺胞マクロファージの初期免疫応答の違いについて研究する。
電子タバコ喫煙は、フィルター付き紙巻きタバコ(Research CIGARETTE 3R4F)の1本分の乾燥タバコ葉に生理食塩水80mlを入れて抽出しタバコ葉抽出液を作成し、一定濃度をマウス気管支内に噴霧し喫煙させた。日本スギ花粉は、成熟雄花から採集し一定濃度に調製し同様に噴霧した。電子タバコ喫煙がスギ花粉吸入による好中球の肺への誘導、AMの形態変化と内部構造の複雑化を増強した。電子タバコ喫煙は、スギ花粉によるAMのIL-4、TGF-β産生を増加させ、Th2への分化を誘導し、好中球を間質に留めその結果、アレルギー発症を促進させる可能性が示唆された。
電子タバコの吸入喫煙による健康への影響についての実験科学的な研究は殆どない。本研究は、研究用タバコからタバコ抽出液を作成しマウスに電子タバコ抽出液を気管支内に一定量均一に一定期間吸入させ、正確に客観的に評価出来る系を用いて、電子タバコ喫煙による肺胞マクロファージの免疫機能への影響とアレルギー発症の関連について研究しすることは学術的に意義がある。また、アレルギー疾患は社会的にも注目されている日本国民の国民病として認識されるようになって来ている。電子タバコの影響を分子免疫学的に解明し、健康科学への影響を客観的に評価しアレルギー疾患発症の予防に役立てることは社会的に意義がある。
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