研究課題/領域番号 |
20K11628
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
中川 勉 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (50722063)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ChREBP / メトホルミン |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病治療薬メトホルミンが薬効を発現する分子メカニズムの1つに、糖尿病の原因タンパク質として考えられている転写因子Carbohydrate response element-binding protein (ChREBP)の活性阻害があることを明らかにする。本研究では、ChREBPの活性を阻害した細胞やChREBP KOマウスを用いることにより、ChREBPを機能不全、または欠損させた条件下でメトホルミンの作用を調べることにより、メトホルミンの薬効発現におけるChREBPの役割を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
メトホルミンは、DNA結合に必須であるChREBPとMlxのヘテロ2量体の形成を阻害することにより、ChREBPの活性を阻害することを明らかにし、ChREBPがメトホルミンの薬効の発現を担う標的タンパク質の1つであることを明らかにした。また、メトホルミンによるChREBPとMlxの2量体形成の阻害は、O-GlcNAc転移酵素(OGT)を共発現することにより消失することを明らかにした。さらに、ChREBP上のO-GlcNAc修飾はMlxとの結合に関与していないことを明らかにし、OGTはO-GlcNAc修飾非依存的にChREBPに対するMlxの結合を増加させることを示唆した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ChREBPのDNA結合を制御する因子に関する研究は少ない。特にMlxとの2量体形成を制御する因子に関しては、これまでにほとんど研究が行われておらず、Mlxの結合がAMPKによるリン酸化により制御されていることを明らかにした本研究は、ChREBPの活性化メカニズムの解明において新たな領域を開拓した重要な研究であり、学術的意義は大きいと考えられる。また、糖尿病患者数は近年急激に増加しており、次世代の治療薬の開発に対する社会的要請は極めて強い。本研究は糖尿病治療薬の開発において新たな標的部位を提案できたことから、新たな治療薬の開発に資する一助になると考えられるため、社会的意義は大きいと考えられる。
|