研究課題/領域番号 |
20K11629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
大内 基司 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (20409155)
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研究分担者 |
佐藤 慶太郎 明海大学, 歯学部, 准教授 (10549041)
森田 亜州華 獨協医科大学, 医学部, 助教 (30780902)
安西 尚彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70276054)
本間 知夫 前橋工科大学, 工学部, 教授 (80242246)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 1,5-アンヒドログルシトール / オルガンバス実験 / インスリン分泌 / 膵外分泌 / 抗酸化作用 |
研究開始時の研究の概要 |
1,5-アンヒドログルシトール (1,5-AG) は、糖尿病指標として用いられる。最近、1,5-AGが加齢・老化に関わる代謝物の一つではないかと議論されている。一方、1,5-AGの数少ない基礎的検討でインスリン分泌刺激作用がある。しかし、生理的作用そのものについては明らかではない。そこで、膵臓を標的臓器に「1,5-AGの生理的作用に抗酸化作用がある」という仮説を設定した。 本研究は1,5-AGの抗酸化作用を介した「インスリン分泌制御機構への影響」と「膵外分泌に対する影響」を検討するものである。これらを明らかにすることで、糖尿病をはじめ膵臓関連疾患に対し、新たなアプローチを提示することを目指す。
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研究成果の概要 |
1,5-アンヒドログルシトール (1,5-AG)は、糖尿病の血糖コントロール指標として用いられる。しかし、体内における1,5-AGの作用そのものについては明らかではない。本研究では膵臓を標的臓器に設定し、1,5-AGの膵内外分泌への影響を主眼に置いて検討した。 ラット膵β細胞培養細胞株とラット摘出膵を用いたオルガンバス (ex vivo)実験において、1,5-AGによるインスリン分泌誘導の有無を評価し、1,5-AG単独では明らかなインスリン分泌誘導はないことが示された。また、ex vivo実験でアミラーゼとリパーゼ分泌について同時に検討し、1,5-AGによる明らかな影響はないことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インスリンのみならず、膵外分泌系を同時測定できるex vivoの実験系を確立した。これは膵内外分泌の相互連関の視点に、新たな評価方法を提示出来たと考えている。また1,5-AGがインスリン分泌を誘導するかはコントラバーシャルであるが、本研究は分泌誘導しない結果であり、一定の方向性を示したものである。膵外分泌や膵病理組織変化に対し、1,5-AG単独で明らかな変化も認めなかった。上記の陰性所見の一部は、1,5-AGが含有された漢方薬にてインスリン分泌誘導をした臨床報告がないことを後押しする。1,5-AGは食品含有されており、栄養学領域を含め学際的研究へ発展する足掛かりとなったと考えられる。
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