研究課題/領域番号 |
20K11633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 横浜薬科大学 |
研究代表者 |
出雲 信夫 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (70368976)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ラクトフェリン / 卵巣摘出 / セロトニン / 更年期障害 / PC12細胞 / ERK活性化 / 自発運動量 |
研究開始時の研究の概要 |
ラクトフェリン(LF)は、初乳に多く含まれ、哺乳類の成長に極めて重要なタンパク質である。LFが、骨芽細胞の分化を促進することや骨量減少マウスへの治療効果を明らかにした。また、卵巣摘出モデルにおいて、Estradiolの消失が、脳内セロトニンを抑制し自発運動量を抑制することを明らかにした。さらに、PC12細胞において、Estradiolが伸長突起促進作用を増強する作用メカニズムを明らかにした。本研究では、更年期障害に対するLFの効果を証明することで、超高齢化社会において健康寿命を増加させる基盤となるエビデンスの構築を目指すものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、実験動物および培養細胞を用いた評価を実施した。前者では、卵巣摘出群の夜間における自発運動量はsham群と比較し有意な低下が認められ、また8週間のラクトフェリン(LF)の投与により自発運動量の増加が認められた。また、前頭葉からのセロトニン遊離量が有意に変化しており、LFが低下した自発運動量を改善することが明らかとなった。後者では、培養神経細胞を用い、LFの添加で有意な神経突起伸長が認められた。また、トータルERKとリン酸化ERKの発現レベルはLFの添加から5分で最大となり10分まで持続し、各種阻害剤によって抑制されることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗炎症作用を有するLFに目をつけ、既に確立しているモデルマウスに対する作用を検討する点で高い効果を得た。さらにLFは母乳に多く含まれる安全なタンパク質であり、臨床使用における安全性も高く、医療費の膨らんでいる我が国において、健康寿命を増加する可能性が大いにあり、非常に意義のある研究と考えられた。 本研究では、ホルモンのバランスが骨代謝だけではなく中枢神経系に影響し、研究成果は更年期障害やステロイド長期投与患者への補助だけではなく精神的抑制を寛解し、患者にとっても、医療費削減を考えても本研究の意義があった。
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