研究課題/領域番号 |
20K11637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
矢部 武士 摂南大学, 薬学部, 教授 (40239835)
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研究分担者 |
荒木 良太 摂南大学, 薬学部, 講師 (90710682)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 葉酸 / フェルラ酸 / 葉酸欠乏 / うつ様症状 / エピゲノム修飾 / 神経新生 / 食と栄養 / 脳機能 / うつ |
研究開始時の研究の概要 |
環境要因と精神疾患の関連性については、ストレス負荷動物を用いた解析が主たるものであったが、環境要因の重要な構成因子の一つとも考えられる「食と栄養」が「脳・精神機能」に及ぼす影響についての検討は不十分と言わざるを得ない。 本研究は、食・栄養と脳・精神機能を結びつける現象としてエピジェネティクスや神経新生に着目し、精神疾患の発症やその予防・治療に食品由来成分(葉酸、及びフェルラ酸)の欠乏・補充が関与、あるい寄与する可能性を追究するものである。
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研究成果の概要 |
幼若期より葉酸欠乏食を6週間摂取したマウスで、①うつ様行動の出現、②海馬歯状回で神経新生の異常や総メチル化DNA量の減少などが生じることを見出している。本研究では、葉酸欠乏が神経細胞の分化・成熟やDNAメチル化に与える影響をより詳細に検討するために葉酸欠乏条件下で培養した神経系前駆細胞を用いて検討をおこない、in vitro実験系においても葉酸欠乏マウスの海馬歯状回で観察されたような新生ニューロン成熟異常を再現することができた。さらに葉酸欠乏による新生ニューロンの成熟異常にエピゲノム修飾の異常、特 にDNAの低メチル化に起因する神経分化・成熟関連遺伝子群の発現変動が関与する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、葉酸欠乏による新生ニューロンの成熟異常にエピゲノム修飾の異常、特にDNAの低メチル化に起因する神経分化・成熟関連遺伝子群の発現変動が関与する可能性を見出した。本研究成果は、うつ病態における葉酸の重要性を示すものであり、適切な量を摂取することの重要性を啓蒙することにより、うつ病の予防や治療に貢献できることが期待される。
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