研究課題/領域番号 |
20K11644
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
内田 文彦 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70736008)
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研究分担者 |
鈴木 英雄 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00400672)
呉 世昶 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 教授 (10789639)
岡田 浩介 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80757526)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 客員教授 (90241827)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 肥満 / NAFLD / 歯周病 / 運動療法 / 口腔内細菌叢 / メタゲノム解析 / 肝線維化 / FAST score / 歯周病原菌種 / PISA / 細菌叢 / 脂肪性肝炎 / LPS / 運動実践 / クッパー細胞機能 |
研究開始時の研究の概要 |
非アルコール性脂肪性肝炎 の要因の一つに歯周病の高い罹患率がある. 代表者は, 運動実践は肥満者の口腔内病変を改善し, 歯周病菌叢を変化させ, 肝ではKupffer細胞の異物貪食能とLPSクリアランスを増大させ, LPSによる自然免疫反応の活性化を抑止して炎症性肝障害を改善させる観察結果を得ている. そこで本研究では, 中高度肥満者に3ヶ月間の運動療法を実施する. その前後において採取した唾液および糞便中細菌叢のメタゲノム解析を実施し, 臨床データと比較検討する. 肥満者の口腔内dysbiosisの改善を介したNASH肝病態の改善とその分子メカニズムについて解明する.
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研究成果の概要 |
歯周病と診断されたNAFLDの中年肥満男性を対象に、3か月間の運動療法を実施し、その前後で唾液を収集し、炎症に関わる物質である唾液中の免疫グロブリンA(IgA)、菌体内毒素lipopolysaccharide(LPS)、TNF-α、ラクトフェリンの測定、および、口腔内細菌叢のゲノム解析を行なった.また,中年肥満男性21名を対象に食事療法を実施し,運動療法の効果との比較を行った.その結果,運動療法によって,口腔内細菌叢の種多様性が増大すること,また,LPS産生に関わる歯周病菌の菌数とLPS産生能が減少することが判明した.すなわち,運動療法には口腔内環境を改善する新しい効果があることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により, NAFLD肥満者について, 運動療法が口腔内の細菌叢の構成や唾液成分の変化を介して歯周病の改善をもたらすことが実証され, 肥満者, 糖尿病, 高齢者など歯周病の高リスクグループに対する健康管理の一環として, 運動療法の重要性がより明確になったと言うことが出来る.
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