研究課題/領域番号 |
20K11663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
舟橋 伸昭 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (30727491)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 生活習慣病 / DOHaD / 胎盤 / ビタミンD / AMPK / 栄養状態 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、我が国では、出生体重2,500g未満の低出生体重児の頻度が増加傾向にある。出生体重の低下は生活習慣病の発症リスクと関連するが、母体栄養が出生体重を含めた児にもたらす影響の分子機序はほとんど明らかでない。 これまでに我々は、母体の血中ビタミンD(VD)と胎盤のリン酸化AMP kinase(pAMPK)量、pAMPK量と児の出生体重、胎盤重量とに、それぞれ正の相関関係があることを示した。 本課題は母体VDと胎盤のpAMPK量、さらにエピゲノム変化との関係に着目し、VDが母児にどのように影響を及ぼすのか、また児の将来の生活習慣病の発症との関連性を検討し、将来の先制医療への道を拓くものである。
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研究成果の概要 |
近年、我が国では低出生体重児の頻度が増加傾向にある。出生体重の低下は多くの生活習慣病の発症リスクと関連する。しかし、母体栄養と出生体重を含む児にもたらす影響との関連の分子的機序は不明な点が多い。これまでに、母体の血中ビタミンDと胎盤のリン酸化AMPK量、リン酸化AMPK量と児の出生体重や胎盤重量にそれぞれ正の相関関係があることを見出した。今回、胎盤のモデル細胞BeWoを用いてAMPK活性が出生体重/胎盤重量と関連する遺伝子の発現量に影響を及ぼすのかを検討した。また、ヒト胎盤を用いて、One carbon metabolism関連遺伝子の発現量を検討し、出生体重/胎盤重量との関連性を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題により、我々は胎盤モデル細胞BeWoを用いて、これまでに明らかにした出生体重/胎盤重量と関連する遺伝子の発現が、AMPKによって制御されている可能性を示した。さらに、これまでに母体の血中ビタミンDと胎盤のリン酸化AMPK量、リン酸化AMPK量と児の出生体重や胎盤重量にそれぞれ正の相関関係があることを見出していることから、ビタミンDが胎盤のAMPKの活性に寄与している可能性がある。このように、本研究課題の成果はヒトへの還元、すなわちDOHaD説に基づく生活習慣病の予防による「先制医療」の実現に寄与するものと期待される。
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