研究課題/領域番号 |
20K11672
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
関 新之助 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30624944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 分子自己組織化 / RNA共転写性フォールディング / オリタタミシステム / 本質的計算完全性 / 折り畳みシステム / 共転写性フォールディング / 2次元チューリングマシン / チューリング完全性 / Intrinsic simulation / 分子計算 |
研究開始時の研究の概要 |
DNAからタンパク質を合成する際の中間媒体であるRNAは、生成時に複雑な構造に折り畳まれながら様々な情報処理を行うことが知られている。この現象「RNA Cotranscriptional folding (CF)」により試験管内で人工構造を生成する技術が2014年にScience誌上で発表された。この技術を更に発展させ構造生成のみならず人工的な情報処理をも可能にするために提唱された数理モデルが「折り畳みシステム」である。 折り畳みシステムは全ての計算可能関数を計算できる(チューリング完全性)。CF駆動汎用計算機の実現を目指し、本研究ではCFの計算能力を超えてその本質的挙動の理解を目指す。
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研究実績の概要 |
2020~23年度の4年間に本研究ではチューリング完全なオリタタミシステムの簡単化に主として取り組んだ。オリタタミはRNA co-transcriptional folding (CF)、すなわちRNA鎖が合成されながら同時に折り畳まれて複雑な構造をとる現象の数理モデルである。CFは生体内の様々な情報処理を司っており、生体内で自発的に組織化する人工計算機の駆動原理として有望視されている。 本研究の開始時点でこのモデルがチューリング完全、すなわち全ての計算可能関数を計算できるシステムをこのモデルの中で構築可能だと分かっていた。しかしその構築法は実験室での実装には余りにも複雑に過ぎた。本研究ではTuredoという計算モデルを提唱し、任意のTuredoシステムを同じように振る舞うオリタタミシステムに変換するコンパイラを実装した。オリタタミでシステムを設計するのには専門的な知識と経験が必須だが、チューリングマシンの亜種であるTuredoの設計は計算理論の基礎があれば誰にでも可能である。よってTuredoでシステムを設計しコンパイルすることで、オリタタミシステムの設計が極めて容易なものとなった。 生体内の計算は様々な構造の自己組織化により行われている。故に構造の自己組織化、とりわけ基本的な図形のそれが分子工学の分野では重要である。任意の構造をオリタタミモデルの仮想RNAにハードコードするアルゴリズムがDemaineらにより2018年に提唱されたが、これは目的の構造が変わるとRNAを1から設計し直さないといけない。1本のRNA鎖で複数の構造を生成できれば実験コストを削減できる。2022年度には任意のnが与えられたとき、1辺がnの正方形を生成するようなオリタタミシステムを実装したが、縦横比が1:1になっていなかったため、2023年度はその問題の解決に必要な技術の開発を行った。
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