研究課題/領域番号 |
20K11691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60020:数理情報学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永持 仁 京都大学, 情報学研究科, 教授 (70202231)
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研究分担者 |
Shurbevski A 京都大学, 情報学研究科, 助教 (70750230)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 離散最適化 / グラフ理論 / アルゴリズム / 整数計画法 / 動的計画法 / ケモインフォマティックス / グラフ・ネットワーク / 計算量 |
研究開始時の研究の概要 |
情報工学的諸問題の多くは離散構造を有しており、これらを離散最適化問題として定式化することで数学的に高度な議論の適用が可能になる。しかし一般に、分枝限定法、動的計画法や整数計画法などの汎用的手法を原理的に適用するだけでは、効率の良いアルゴリズムを得ることは期待できない。本研究では、広範な現実問題が共有する数学的な構造としてグラフ・ネットワーク構造などを抽出し、構造特性を利用したアルゴリズムを設計することを目指す。
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研究成果の概要 |
グラフ描画において,直線描画と上向き描画を拡張した理論,および,1-平面再埋め込み可能性を導出した.各点にアイテムが与えられたグラフから共通アイテムの集合が極大となる誘導連結部分グラフを列挙する多項式遅延アルゴリズムを設計した.点対比較可能グラフ(PCG)を特定する方法を線形計画法の択一定理と整数計画法への定式化を利用することにより構築した.学習済みの人工ニューラルネットワークを用いて,指定の物性値を有する化学グラフを設計する問題を整数計画問題として定式化を行い,整数計画問題を解いて得られた化学グラフの構造異性体を列挙するアルゴリズムの設計・実装を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オペレーションズ・リサーチ(OR)の手法である数理計画法(線形計画法・整数計画法など)とコンピュータサイエンス(CS)の離散構造列挙アルゴリズムを組み合わせることで,グラフ構造の数学的問題を解き,化学グラフ列挙決システムを構築した.本研究で示した方法論は,学術的には新しい研究分野の創成につながる可能性がある点で重要である.また,計算機で化合物の分子構造を自動設計するシステムは実装・公開しており,今後利用が広まれば社会的にも大きな影響を与えると考えられる.
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