研究課題/領域番号 |
20K11693
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60020:数理情報学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
谷口 隆晴 神戸大学, 理学研究科, 教授 (10396822)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 保存則抽出手法 / ブラックボックスモデル / 深層学習 / 社会ネットワーク解析 / ハミルトン方程式 / 幾何学的深層科学技術計算 / 離散勾配法 / ニューラルシンプレクティック形式 / Koopman作用素 / データ駆動型モデリング / 保存則 / 異常検知 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,近年,発展している,深層学習などの技術により,データ駆動型モデルとして導出され,ブラックボックス化してしまった微分方程式に対し,保存則という理論的な性質を明らかにする手法を構築する. また,それを利用することで,時間とともに変化する社会ネットワークに潜むと思われる保存則を抽出し,異常なデータを検出する手法を開発する. さらに,具体的な応用例として,放牧牛のコミュニティ解析や,企業や金融機関のつくるネットワークの変化など,実データへの解析にも取り組む.
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研究成果の概要 |
近年,ニューラルネットワークなど,ブラックボックス型の微分方程式モデルが注目されている.そのようなモデルは,数式で表されていないため,保存則など,性質の解明が困難である.本研究はブラックボックス微分方程式モデルに対して,保存則を探索するデータ駆動型モデルを構築した.具体的には,保存量をニューラルネットワークでモデル化し,この量が保存するようにモデルを修正したときに,モデル精度が向上するように,保存量を表すニューラルネットワークを学習する.実際,この方法で,様々な微分方程式モデルから保存則が抽出できることを確認した.ネットワークの構造変化解析については,別途,統計的な方法を構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発した手法は,未知の保存量を抽出するだけでなく,発見した保存則を解析対象のブラックボックスモデルに追加することができる.従って,既存の数理モデルや,シミュレーションプログラムに対して,この方法を適用すると,未知の保存則を発見し,それを保存するようにモデルやシミュレーション結果を修正することができる.これは,モデルやシミュレーションプログラムの予測精度を向上させる効果をもつと期待され,既存のシミュレーションソフトウェアなどを改良することができる可能性をもつ.
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