研究課題/領域番号 |
20K11694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60020:数理情報学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡村 寛之 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (10311812)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シミュレーション / パーフェクトサンプリング / マルコフ過程 / SAT/SMTソルバ |
研究開始時の研究の概要 |
パーフェクトサンプリングとはマルコフ連鎖の定常分布に従うサンプルを厳密にサンプリングする手法であり,数理的には無限時間のシミュレーションを有限時間で実行することができる.SAT/SMTソルバを用いたパーフェクトサンプリング手法は申請者が考案した手法であり,パーフェクトサンプリングの適用範囲を格段に向上させた.本研究では,SAT/SMTソルバによるパーフェクトサンプリング手法の適用範囲をさらに拡大するために,一般化確率ペトリネット(GSPN),マルコフ再生確率ペトリネット(MRSPN),流体確率ペトリネット(FSPN)に対する手法を開発する.
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研究成果の概要 |
本研究では,SAT/SMTソルバを利用した汎用性の高いパーフェクトサンプリングアルゴリズムの開発を行った.パーフェクトサンプリングとはマルコフ連鎖の定常分布に従うサンプルを厳密にサンプリングする手法であり,CFTP (Coupling from the past) 法が知られている.本研究では,確率ペトリネットあるいは一般化確率ペトリネットで記述されるマルコフ連鎖モデルに対して,自動的にSAT/SMTソルバで解くべき式の抽出を行い,定常分布に厳密に従うサンプルを生成するアルゴリズムの提案を行った.また従来の汎用的なパーフェクトサンプリングアルゴリズムと比較して10000倍近い高速化を実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パーフェクトサンプリングアルゴリズムは無限時間を有限時間で厳密にシミュレートするための手法であり,その応用範囲はシミュレーションによるシステム性能評価だけでなく,機械学習に対する学習アルゴリズム等への利用など多岐にわたる.これまでのアルゴリズムは実用面については特殊な構造を持つ確率過程にしか適用できなかったが,本研究ではモデルの数理的な構造を自動的に抽出することで,かなり多くのモデルに対して汎用的に利用できるアルゴリズムを開発した.
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