研究課題/領域番号 |
20K11696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60020:数理情報学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
脇 隼人 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 准教授 (00567597)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 交互射影法 / 収束率 / singularity degree / 凸解析 / 厳密オーダ / 劣収束 / 一次収束 / 半代数的集合 / 半正定値計画問題 / 共正値計画問題 / 面的縮小法 / H-infinity制御 / 凸最適化 / 半正定値計画 / 狭義実行可能性 / モデリング |
研究開始時の研究の概要 |
理学や工学などの学術分野において凸最適問題が利用されている. それは, たいていの凸最適化問題が「関数値が下がる方向に進めば大域的最小解に到達できる」という性質を持っているため, 最適化アルゴリズムが設計できるからである. しかしながら, その凸最適化問題が非線形性を有する場合, 最小解を持たない可能性がある. このような場合に数値誤差による摂動の影響で間違えた計算を行なうことが知られている. 本研究課題では, その凸最適化問題が不良設定であることがわかるか, またわかる場合にはどうすれば正しい計算が可能か, という学術的問いのもとで, 幾つかの応用問題を扱い, 最適化理論への貢献を目指す.
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研究成果の概要 |
半正定値錐とアフィン部分空間の交わりに対して定義される特異度を用いた特徴づけの一つに, 交互射影法の収束率の上界がある. 本研究では, この上界値のより厳密な評価を行なった. いくつかの設定のもとで収束率を評価し, (i) 厳密な収束率が評価できることがある, (ii) 特異度で記述される収束率の上界よりも交互射影法の収束率が速くなるような例が複数あること, などが明らかにできた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
連続最適化のアルゴリズムの収束率は一般的に, 上界とそれを達成するインスタンスを構成することで評価される. 本研究では, 特定の設定ではあるものの収束率の下界値も与えている. したがって, 他のアルゴリズムに対しても同様の議論をすることが可能であり, その意味でも学術的意義がある. また, 交互射影法のより厳密な収束率の評価や関連するインスタンスを提示したので, 今後の学術的発展も期待できる.
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