研究課題/領域番号 |
20K11700
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
柿沢 佳秀 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (30281778)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ノンパラメトリック法 / 密度推定 / ノンパラメトリック推論 / 境界バイアス / ノンパラメトリック / ノンパラメトリック推測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,非負または[0,1]区間を定義域に持つような単変量または多変量の関数をノンパラメトリック法で推定することに焦点を置き、特に、推定位置に応じた可変的な平滑化ができ,かつ,境界バイアスの欠点がないような「非対称カーネル法」の統計的漸近理論の構築,得られた結果を検証する数値実験及び実データへの応用からなる.推定ターゲットは,単変量データの密度関数に留まらず,多変量データの密度関数や密度比,条件付き密度関数,条件付き期待値,並びに,ハザード比関数などである.
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研究成果の概要 |
境界バイアスのない非対称カーネル推測法の漸近理論に焦点を置いた。具体的には、単変量非負データ(または多次元の第1象限データ)の密度関数を推定するために利用可能なカーネル族としてバーンバウム・サンダース(BS)型カーネル(またはその多次元版)を開発した。個別的な密度推定量の考察ではなく、柔軟なBS型カーネルを用いた非再帰的または再帰的密度推定量として体系的に整備し、その漸近的性質を解明した。これらの新展開として、バイアス・サンプリングを伴う状況下の密度推定問題、並びに、密度高階微分推定の研究も開始した。また、数値実験から漸近性能を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ノンパラメトリック関数推定の題材において、非負データの場合に起こりうる境界バイアスを回避する1つの策として、非対称カーネル法の研究に従事した。個別的な非対称カーネルではなく、カーネル族としての体系化を念頭に置いており、(i)単変量に留まらず、多変量データに適用可能な相関構造も考慮したカーネル族の提案、(ii)逐次的にデータが得られるような場合、計算面で有利な再帰的な非対称カーネル法の提案を含む。また、(iii)バイアス・サンプリングを考慮した推測問題、及び、(iv)密度推定に留まらず、関連した種々の関数推定問題の研究を開始しており、今後、これら方面からの展開が期待される。
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