研究課題/領域番号 |
20K11719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
劉 言 早稲田大学, 理工学術院, 専任講師 (10754856)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 時空間データ / 局所的統計解析 / 局所グレンジャー因果性 / 時変スペクトル / 予測誤差 / 高次漸近論 / 長期記憶モデル / 非線形時系列 / 分散分析 / コントラスト関数 / 歪分布 / EEGデータ / 主成分分析 / 高次元時系列 / 縮小推定 / ミニマックス / フィッシャー情報量 / 統計科学 / 時系列解析 / 統計的検定論 / 漸近理論 |
研究開始時の研究の概要 |
経済・金融や環境学など、さまざまな場面で、時空間データが観測されている。これまで時空間データ解析に関する統計理論は主に、観測系列全体を線形・非線形モデルでモデリングし、多くの観測のもとでの統計量の性質を調査対象としてきた。しかし、一変量時空間データの統計解析だけではまだ解決できない現実問題が多くある。実際、大規模な時空間データは局所的に複雑な構造を持ち、新たな統計的数理理論を構成する必要がある。本研究は時空間データの部分観測の位相幾何構造に着目し、データの従属構造の局所的変化が大域的な構造変化をもたらすことを想定して、その動的発展変化に対する局所時空間データの統計解析手法の基礎理論を構築する。
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研究成果の概要 |
時空間データが簡単に取得できるようになった昨今、その複雑な構造を統計的に解析することが重要になってきている。従来の時系列解析では、定常過程の統計解析が主な研究対象であった。それに対し、本研究では、時空間データの局所構造に着目し、新たな統計解析手法を提案する。これは一種の高次元的統計解析であり、チャレンジングな課題である。 3年間の研究では、局所的な複雑構造を捉えるため、カーネルによる重み付きホイットル尤度法を提案し、その漸近論を展開した。さらに、局所グレンジャー因果性の検定を、脳波データへ応用し、脳波間のグレンジャー因果性変化を捉え、癲癇患者の脳波間にある時間変化がを初めて明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビッグデータ時代の到来により、大規模なデータでも簡単に取得できるようになった。降雨量等の環境学データ、生物学データ、経済データや金融データ等多くの場合、時空間データとなっている。このような大規模な時空間データは往々にして、不規則で非定常性が伴う。本研究は局所的に複雑な構造をもつ時空間データの数理理論を展開する。従来の主な予測モデルがブラックボックス・モデリングを利用しており、定常性やエルゴード性等予測性能に関係しているにもかかわらず、社会的にそのデータ分析手法が広く展開されつつある。本研究で展開する理論を通して、すでに開始している自動車産業との「将来予測技術」の共同研究への応用も期待できる。
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