研究課題/領域番号 |
20K11732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安藤 秀樹 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40293667)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マイクロプロセッサ / 発行キュー / キャッシュ / スーパスカラ方式 / ALU / 分岐先バッファ / リオーダバッファ / コンピュータ・アーキテクチャ / マイクロアーキテクチャ / スーパスカラ・プロセッサ / リオーダ・バッファ |
研究開始時の研究の概要 |
IQのエントリ数を回路の遅延の増加なく拡大するために、IQ内で最も大きな回路であるエイジ論理を物理的に分割する。分割により元の機能が失われるが、アーキテクチャ上の工夫によりその機能を回復させる。これによりIQの回路が小さくなるので、エントリ数を増加させることができ、IPCを向上させることができる。 ROBが消費する電力を低下させるために、ROBに書き込む値を加工して、SRAMのビット線がスイングする頻度を減少させる。これにより電力が削減され電力余裕が生まれるので、ROBのサイズ(エントリ数)を増加させることができ、IPCを向上させることができる。
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研究成果の概要 |
ムーアの法則によるLSI技術の進歩は近年その速度が低下しており、近い将来進歩しなくなると予想されている。このような状況下においてはマイクロプロセッサの性能を向上させることは難しい。このため商用プロセッサでは、世代が進むごとに命令の実行順序を最適化する回路である発行キュー(IQ:issue queue)のサイズを大きくしている。しかし現在のIQの方式においてはIQを拡大するほど実行順序の十分な最適化を行うことが難しくなり、性能向上は頭打ちになるという問題がある。本研究ではIQ内で最も古い複数の実行可能命令を選択することにより高い性能を達成する方式を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロプロセッサは現在PC、スマートフォンなどに広く使われおり、巨大な市場を形成している。今後、ITがさらに浸透すると、様々な作業がコンピュータにより自動化される。このために、多くの機器に広くコンピュータは利用され、市場規模は飛躍的に拡大していく。一方で、性能の原動力であったムーアの法則が終わることから、性能向上は非常に困難という問題が立ちはだかっている。しかし、本研究により、ムーアの法則の破綻後も性能を向上させるができ、学術上の大きなブレークスルーとなるだけでなく、産業上もきわめて大きな意義がある。
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