研究課題/領域番号 |
20K11744
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60050:ソフトウェア関連
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
森 眞一郎 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (20243058)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 高性能計算 / 耐故障性 / エッジコンピューティング / 並列・分散処理 / 防災 / インタラクティブシミュレーション / サイバーフィジカルシステム / ヒューマンインザループ / 持続可能性 / 並列処理 / 分散協調処理 / 分散処理 / 頑健性 / 一貫性制御 / シミュレーションキャッシング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではスーパーコンピュータ等のセントラルサーバと広域に分散するエッジサーバを複数連携させることで,個々のシステム単独では得られない質(計算精度や実時間応答性等)の高い計算サービスを提供する高性能協調計算機構の提案とそれを実現するシミュレーションフレームワークのプロトタイプを開発する. この際,エッジサーバ間連携時に発生するオーバヘッドを軽減するとともに,災害等の予測不可能なサーバ停止や孤立に対する縮退機能および復帰機能を検討し,連携体システム全体としての頑健性を確保する.さらに,ボランタリなベストエフォート型の柔軟な協調を可能にするともに,局所データの地産地消と選択的グローバル化を図る.
|
研究成果の概要 |
本研究では,自律動作可能で地理的に分散されたサーバ群を間接的に連携させる連携機構を導入することで,個々のサーバ単独では得られない高い性能(計算精度や計算速度)を得るフレームワークの提案, 開発を行った.サーバ間連携のために階層化の概念を導入するとともに,連携をベストエフォート型の弱い連携とすることで,大規模連携系統で課題となる系統全体に跨る機能不全を回避し障害発生時の頑健性を保証した. 開発した連携機構を用いた実証実験では,南米に配置したサーバを含む3拠点間で3日連続の連携運用に成功した.また,意図的に発生させた通信障害への耐性(自動縮退運用)や障害復旧時の自動復旧の一連の動作も検証した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な場所で大量のデータが発生するIoT環境において,データ集約が必要な現在の集約型のクラウド計算技術は,通信帯域の不足や応答時間の遅さが実時間応答性に関する性能限界を規定してしまう.そのため次世代のクラウド技術として,自律・分散・協調を実現する新しい高性能エッジコンピューティングアーキテクチャの開発が喫緊の課題となっている. この課題に対して,本研究では自律動作可能な複数のサーバを階層的に連携集約し,間接的な協調連携を行わせることで,個々のサーバ単独では得られない質(計算精度や実時間応答性等)の高い計算サービスの提供と障害耐性を持った広域分散型の大規模連携シミュレーション環境を構築している.
|