研究課題/領域番号 |
20K11750
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60050:ソフトウェア関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤田 聡 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (40228995)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 双方向コミュニケーション / P2P / エッジサーバ / ストリーミング / ピアツーピア / 低遅延 / 双方向通信 / 理論限界 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,ネットワーク上の複数ノードから発信される高品質のビデオストリームをそれぞれの受信ノードとの間で超低遅延かつ双方向に配信する手法について明らかにしていく.この問題は,ビデオゲームや拡張現実などのインタラクティブコンテンツを遅延の存在を意識させることなく配信・共有する状況を想定しており,目標とする遅延時間としては,現在のクラウドサーバ経由で実現される100msよりも一桁小さい10msから20msを目指している.本課題の独創的・創造的な点として,単に既存手法の改良や組み合わせのみを行うのではなく,理論的な 性能限界を評価の基軸にするという点が挙げられる.
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研究成果の概要 |
1) 遠隔ユーザ間の双方向のコミュニケーションのサポートを目標とする複数台のエッジサーバから構成される連携型ソーシャルネットワークを設計し,プロトタイプシステムの実装とその上でのレイテンシーとスループットの実測を行った. 2) 三次元オブジェクトの共同操作を通した遠隔ユーザ間のコミュニケーションのプロトタイプを完成させ,性能評価を行った. 3) ビデオストリーミングのピアツーピア技術による支援を効果的に行うため,Solanaブロックチェーン上で実行されるスマートコントラクトをT-chainと呼ばれる既存技術と組み合わせた新しいインセンティブ機構を実装し,その性能を評価した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インターネット上の双方向コミュニケーションに関して三つの異なる側面から研究を遂行し,次のような学術的な知見を得た:1)アクセスパターンの変化に従って動的に構造を変えるオーバーレイネットワーク上で因果関係の保証されたメタデータの伝播が実現可能であること,2)ビデオストリームの端末間の転送ではなく,仮想オブジェクトの遠隔共有という方法によって,柔軟性の高い遠隔指導システムが実現できることが確認されたこと,3)ビデオストリーミングのピアツーピア支援を促進するインセンティブ機構がブロックチェーンを用いて実現できることが確認されたこと.いずれも具体的な実装を伴っている点に社会的な価値があると考えている.
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