研究実績の概要 |
2023年度は、全南大学校のKwanghoon Choi教授とともに2022年度に投稿した論文がScience of Computer ProgrammingというElsevierの国際論文誌に採録され、2023年6月に掲載された(Volume 228)。これは国際会議ACM Partial Evaluation and Program Manipulation(PEPM 2021)で発表を行ったLR構文解析に基づく構文補完方式をもとに、Haskell、C、Small Basic、PolyRPC等の言語に適用し、simple candidate, nested candidate, extended simple candidate等、いくつかの補完候補についてそれらを計算するアルゴリズムを考案したものである。これらのアルゴリズムをHaskell言語で実装し、さまざまなプログラム例に対し補完候補計算にかかる時間や計算される補完候補を確認したところ、約0.2秒以下で半分の補完候補が計算され、9割程度の補完候補が約1秒以内で計算された。実装したシステムのソースコードはgithub(https://github.com/kwanghoon/{yapb,arith,smllike,sbparser,polyrpc,c11parser,haskellparser})上で公開している。さらに、この補完方式をもとに、既存のソースコードを事前に構文解析し、構文解析器の各内部状態に対するactionの頻度情報を計算しておき、それを用いる補完方式を考案して国際会議ACM SIGAPP Symposium on Applied Computing (SAC 2024)に投稿し、採録された。
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