研究課題/領域番号 |
20K11774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
谷川 陽祐 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 准教授 (90548497)
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研究分担者 |
戸出 英樹 大阪公立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20243181)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 無線LAN / IEEE 802.11ax / 広域カバレッジ型無線ネットワーク / ネットワーク間連携 / 高密度配置 |
研究開始時の研究の概要 |
多数の無線LANと広域カバレッジ型無線ネットワーク(無線LANより通信容量は小さいがカバレッジが広いネットワーク)を連携させて構成した無線アクセス網について、収容端末数と通信容量の上限をどこまで向上可能か明らかにする。 2021年度前半までに、無線LAN間の連携により複数フレームの同時伝送を有効に行う方式を確立する。2020年度後半から2021年度においては、フレーム伝送に無線LANと広域カバレッジ型無線ネットワークのどちらを利用するか選択する方式を確立する。2022年度においては、必要に応じて各無線LANに異なるチャネルを割当てる方式を確立する。
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研究実績の概要 |
これまで設計してきた提案方式の洗練化や各無線LANへのチャネル割当て制御を確立した。 まず、相互に電波干渉するほど近接して配置された各無線LANの通信容量を向上させる方式 (提案方式1) に適用可能なOFDMA伝送法として、OFDMA伝送の起動を一定期間待機し、より多くの端末局とフレーム伝送可能な状態でOFDMA伝送を行うことで、一度のOFDMA伝送で並列伝送するフレーム数を増加させてフレーム衝突頻度を低下させる要素技術を確立した。シミュレーション評価により、無線LANの通信容量の向上を確認した。 次に、各フレームの伝送に無線LANと広域カバレッジ型無線ネットワークのどちらを利用するか選択する方式(提案方式2)について、フレーム伝送負荷の大きい無線LANで行っていたフレーム伝送の一部を広域カバレッジ型無線ネットワークへ切り替えて行うことを試みる際、切り替え後における広域カバレッジ型無線ネットワークでのフレーム伝送負荷を推定し、広域カバレッジ型無線ネットワークが輻輳しないことを確認した上で切り替え処理を実施する要素技術を確立した。シミュレーション評価により、常に広域カバレッジ型無線ネットワークを利用しているフレームの伝送スループットを低下させることなく当該無線LANの輻輳を軽減することで、近隣無線LANから電波干渉を強く受ける端末局を中心にネットワーク全体でフレーム伝送スループット、通信容量が向上することを確認した。 また、各無線LANへの無線チャネルの割当て制御について、フレーム衝突を引き起こす可能性が大きい端末局から別チャネルに切り替える方式を確立し、シミュレーション評価によりネットワーク全体のフレーム衝突率が抑制されることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定に沿って、各提案方式の検討、確立、評価を行っている。 また、OFDMA伝送の起動を一定期間待機する機能等、一部ではあるが当初予定していなかった機能の追加も行っている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き各提案方式の要素技術改良、洗練化を行うとともに、未発表の方式、成果について論文投稿等を行う予定である。
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