研究課題/領域番号 |
20K11775
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
|
研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
河野 英太郎 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (40285432)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | Bluetooth MANET / MANET / Bluetooth / Classic Bluetooth / Bluetooth Low Energy |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,Classic Bluetooth (Classic)とBluetooth Low Energy (LE)とを相補的に用いた高速コネクション確立手法と,ネットワークの端末密度に従い,端末間の接続性が低い場合には遅延切断耐性ネットワークに漸近するが,局所的に無線マルチホップ通信が可能な場合はそちらを優先するデータ転送の高速化により,従来のMANETの適用領域を拡大する手法を提案する.
|
研究実績の概要 |
本研究課題は,Classic Bluetooth (Classic)とBluetooth Low Energy (LE)とを相補的に用いた高速コネクション確立手法と,ネットワークの端末密度に従い,端末間の接続性が低い場合にはデータの蓄積運搬転送を行う遅延切断耐性ネットワークに漸近するが,局所的に無線マルチホップ通信が可能な場合はそちらを優先するデータ転送の高速化により,従来のWiFiを基礎とするMANETの適用領域を拡大する手法を提案することを目的としている.2020年度は,Bluetooth MANETのシミュレータについて,ClassicやBLEの実機を用いた場合のパラメータの一部を設定できることを確認し,本報告者などがBluetooth MANETの構成法について数十台程度の端末を有するネットワークでの挙動を確認し,多くの端末数を有し,密集した環境で起こる過剰なコネクション確立によるパフォーマンス低下について検証した.特に,現在多対多の通信時に非常に大きな問題となるデータ転送経路がループを構成してしまう問題について,Bluetooth のネットワーク化の際の最小単位であるピコネットが重合してしまうような領域で,端末同士の接続性を損なうことなく短いホップ数のループの構成を阻止できるための構成手法について提案し,その有効性を検証した.この研究結果については,国際会議で発表し,Outstanding Papers を受賞している.また,国際会議で発表した内容をさらに吟味して学術論文として発表できるよう準備している.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究課題は「大規模ネットワーク」への適用を可能とする手法をその目的としているが,新型コロナウイルス感染症対策として「緊急事態宣言」の発出にともない,研究手法やアプローチの変更を余儀なくされた.その結果として,多くの端末を有するネットワークと同様の現象が観測できる数台単位の端末からなるネットワーク構成を見つけておき,その構成における挙動を確認して提案手法を考えた.また,多数の端末からなるネットワークの挙動を調査するために,本報告者等が作成している粗粒度のBluetooth MANETシミュレータを用いて大規模なネットワークにおける挙動を解析した.情報収集や研究発表を行うために必要な海外旅費や国内旅費を用いることができず,活動が制限されてしまっている.
|
今後の研究の推進方策 |
今後については,万が一新型コロナウイルス対策に伴う「緊急事態宣言」の発出等があっても持続可能な研究方法やアプローチを見直し,研究を進めてゆく.また,現在までの研究で作成している Bluetooth MANETシミュレータの細粒度化や高性能化を試み,危険が伴うことが考えられる実機を用いた大勢の協力者を必要とする研究方法をなるべく避けるなどの方法を考える.
|