研究課題/領域番号 |
20K11804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
入江 博樹 熊本高等専門学校, 拠点化プロジェクト系地域協働プロジェクトグループ, 教授 (70249887)
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研究分担者 |
葉山 清輝 熊本高等専門学校, 拠点化プロジェクト系地域協働プロジェクトグループ, 教授 (00238148)
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研究期間 (年度) |
2021-01-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 漂流ブイ / GNSS / RTK-GNSS / 潮流計測 / ドローン / 定層フロート / GPS / マルチGNSS / 環境モニタリングIoT |
研究開始時の研究の概要 |
浅海域を含む閉鎖性の強い水域を対象に表層と中層・底層の海流の流れを、漂流ブイや潜水型の定層フロート(水中ドローン)を用いて、長期間の連続観測を行うための実用化の知見を得ることを目的としている。長期間の観測を行うためには、装置の省電力化が重要である。長期間運用するためのGNSS装置や無線通信装置の最適化について検討する。また、観測装置を海域に留まるための移動装置についても検討する。観測対象となる海域に観測装置を投入と回収の作業をこまめに行うことは、人的なコスト高となる。長期間の連続観測が可能になるほか、悪天候時での回収不能となることを避けることができる。
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研究実績の概要 |
有明海の浅海域を含む閉鎖水域を対象に表層と中層・底層の流れを、長期間に渡り実現するために、 推進機能を有する漂流ブイや潜水型定層フロート(水中ドローン)の開発を行なっている。 2022年度も、これまで使用していたブイとフロート装置を利用するために整備を行った。 今年度は、無線通信方式の検討、定層ブイの位置制御に関する検討、電源制御での省電力化に関する検討、RTK-GNSSを用いた位置検出精度の向上の検討、防水容器の検討、漂流ブイの回収方法などを実施した。無線通信の実験としてLPWA通信方式やWiFiを使った通信方式についても検討した。通信方式としては、、小電力通信で伝送路のSNRがあまり良くない状況でも通信が可能な、データ通信方式として、極低速で狭帯域なGFSK通信方式についても検討した。低速で情報の更新頻度が長いことが、潮流計測システムでは利用にあたり支障がないことを検討した。漂流ブイ/定層ブイを制御するためにドローンのコントロールを応用した制御方法について検討した。安定して飛行できるドローンの制御方法を検討したことで、漂流ブイや定層ブイの位置制御に利用できることを検討した。防水容器は過去に使用していた漂流ブイを利用するために、回路基板の再検討をおこなった。電源部やセンサ部についても再利用できることを検討した。回収方法への利用を検討した。RTK-GNSSの基準局とそれを使った測位実験も行い、ネットワークを使った補正データを安定して送るためのシステムについて検討した。安定して補正情報を配信するためには、ネットワークセキュリティにも配慮する必要があることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度から新たに熊本キャンパスで授業や卒研の学生指導を担当することになり、新たな科目や実験テーマの立ち上げに思ったよりも時間を要してしまった。 2021年度の末に研究室の設備を八代キャンパスから熊本キャンパスに移動させたが、学校の授業の準備や卒業研究の学生指導で、物品の整理が間に合わなかった。卒業研究のテーマ設定と、科研費による研究との接続性について検討に時間を要してしまった。研究室が狭いこともあり、研究に必要な物品の保管場所の確保が難しく、物品の導入が遅れてしまい、実験装置の組み立てができずに必要な検討の時間が取れなかった。 ドローンを活用したブイの制御については、検討を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に使用していた研究室は、研究機材の保管や電子回路や装置を加工するための場所が狭かった。年度末に所属学科で配慮してもらい、2023年度からは新たに広い研究室を使えるようになった。 学生の卒業研究のテーマ設定も、科研費で行う本研究テーマの遂行と関連を持たせることで、無理なく研究が進められるように配慮する。
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