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CCN上のストリーミング配信のための移動予測を用いたモビリティ支援技術

研究課題

研究課題/領域番号 20K11831
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分60080:データベース関連
研究機関東京情報大学

研究代表者

花田 真樹  東京情報大学, 総合情報学部, 教授 (40373039)

研究分担者 金光 永煥  東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 講師 (60434362)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードCCN / ストリーミング / 経路制御 / キャッシング / FIB / コンテンツ指向ネットワーク / モビリティ / 無線
研究開始時の研究の概要

近年,スマートフォンなどを用いた映像配信サービス利用者が増加しており,コンテンツ指向ネットワークにおけるモビリティ支援技術が重要となっている.従来のモビリティ支援技術はユーザの移動後に対処するIP技術を用いたものであり,ユーザのスムーズなストリーミング再生に対する十分な支援を行えていない.そこで本研究では,事前にユーザの移動先を予測し,その予測された移動先にコンテンツを先回りして返送する経路制御方式の検討・提案を行う.加えて,返送コンテンツをどこにキャッシュするかを決定するキャッシング方式と要求処理をどこで処理するかを決定するプロセッシング方式の検討・提案を行い,その有効性を明らかにする.

研究実績の概要

本研究の目的は,コンテンツ指向ネットワークにおけるストリーミング型のコンテンツ配信に対して,ユーザやコンテンツソースの移動予測に基づくモビリティ支援技術を確立することである.令和5年度は,研究項目「移動予測技術を利用したコンテンツソースモビリティに関する経路制御技術とネットワーク内キャッシング技術の確立」に関する検討・提案・評価を実施する予定であった.しかしながら,ユーザやコンテンツソースの移動だけでなく,中継ノードも含めた全ノードの移動を考慮しないと,本研究の目的であるモビリティ支援が十分に行えないことが明らかになったため,「移動予測技術を利用した全ノードの移動も考慮したモビリティに関する経路制御技術とネットワーク内キャッシング技術の確立」に関する検討・提案・評価を実施した.
具体的には,下記の2つの提案を行い,評価を実施した.
1つ目として,全ノードの移動が移動する前提のもと,コンテンツ要求パケット(インタレストパケット)の転送方式の提案・評価を実施した.本提案は,インタレストパケットの転送の際にランダム時間の送信保留を行い,加えて,インタレストパケットの転送を行うノードをMPR集合に限定する方式である.この提案方式を評価した結果,既存方式と比較して,コンテンツダウンロード時間が16%程度短縮できるという良好な結果が得られた.
2つ目として,全ノードの移動が移動する前提のもと,コンテンツのキャッシング方式の提案・評価を実施した.本提案は,コンテンツの返送の際に,要求経路の全てのノードとその1ホップ隣接ノードにもキャッシュを行う方式である.この提案方式を評価した結果,既存方式と比較して,移動速度が遅い場合に,コンテンツダウンロード時間が短縮できるという結果が得られた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度は,研究実施計画の研究項目「移動予測技術を利用したコンテンツソースモビリティに関する経路制御技術とネットワーク内キャッシング技術の確立」に関する研究課題を実施する(検討・提案・評価)予定であった.しかしながら,ユーザやコンテンツソースの移動だけでなく,中継ノードも含めた全ノードの移動を考慮しないと,本研究の目的であるモビリティ支援が十分に行えないことが明らかになったため,「移動予測技術を利用した全ノードの移動も考慮したモビリティに関する経路制御技術とネットワーク内キャッシング技術の確立」に関する検討・提案・評価を実施した.
コンテンツ要求パケット(インタレストパケット)の転送(経路制御)方式とコンテンツのキャッシング方式の2つの提案を行い,一定の有効性が確認できた.しかしながら,ある実験条件において,有効性が確認できない結果となった.有効性を確認するために新たな方式の検討を行う必要性が生じた.新たに提案する方式の制御が複雑であり難易度が高くなったため,方式検討と評価実験に時間を要し多少の遅れが発生した.

今後の研究の推進方策

令和6年度は,「移動予測技術を利用した全ノードの移動も考慮したモビリティに関する経路制御技術とネットワーク内キャッシング技術の確立」において,令和5年度に提案したコンテンツ要求パケット(インタレストパケット)の転送(経路制御)方式とコンテンツのキャッシング方式の2つに対して,新たなコンテンツの返送経路方式とキャッシング方式の検討を行う.
具体的な検討は次のとおりである.コンテンツ要求パケット(インタレストパケット)の転送(経路制御)方式に対しては,コンテンツの返送経路に関する新たな方式の検討を実施し,検討したコンテンツの返送の際に,どのノードにキャッシュするかの検討を行い,その有効性を検証する予定である.コンテンツのキャッシング方式に関しては,コンテンツの返送の際に,要求経路として使用されたノードに積極的にキャッシュする方式の提案を行い,その有効性を検証する予定である.
前述したように,令和5年度に発生したこの2つの方式に対する新たな解決案が既に整理されているため,令和6年度はこの解決案に基づいた提案・評価までを完了させる予定である.

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] CCNベースのMANETにおけるMPR集合を用いたインタレストパケットの転送方式2024

    • 著者名/発表者名
      松本 遥也,花田 真樹
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌B 通信

      巻: J107-B 号: 7 ページ: 361-367

    • DOI

      10.14923/transcomj.2023BLL0010

    • ISSN
      1881-0209
    • 年月日
      2024-07-01
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] CCNベースのMANETにおける移動予測を用いたMPR集合によるインタレストパケットの転送方式2024

    • 著者名/発表者名
      松本 遥也,花田 真樹
    • 学会等名
      電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] CCNベースのMANETにおけるノードの移動を考慮したキャッシュ判断方式2024

    • 著者名/発表者名
      柘植 美波瑠,花田 真樹
    • 学会等名
      電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] CCNベースのMANETにおけるユーザの移動予測に基づくリダイレクトを用いた経路制御方式2024

    • 著者名/発表者名
      金田 勇人,花田 真樹
    • 学会等名
      電子情報通信学会 インターネットアーキテクチャ研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] A Routing Method Considering Content-Server Mobility in Tree-Structured Mobile Network over CCN2023

    • 著者名/発表者名
      Yuto Nakagawa, Masaki Hanada, Hidehiro Kanemitsu
    • 学会等名
      2023 RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing (NCSP 2023)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] CCN上の木構造のモバイルネットワークにおけるコンテンツサーバの移動を考慮した経路制御方式2023

    • 著者名/発表者名
      中川 佑人,花田 真樹,金光 永煥
    • 学会等名
      電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] CCN上の木構造のモバイルネットワークにおけるコンテンツサーバの移動を考慮した経路制御方式2023

    • 著者名/発表者名
      中川 佑人,花田 真樹,金光 永煥
    • 学会等名
      電子情報通信学会 総合大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] CCN上の木構造のモバイルネットワークにおけるユーザーの移動を考慮した経路制御方式2022

    • 著者名/発表者名
      中川佑人,花田真樹,金光永煥
    • 学会等名
      電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] CCNにおけるストリーミング再生を考慮したインタレストパケットの送信レートに関する一考察2021

    • 著者名/発表者名
      中川佑人,花田真樹,金光永煥
    • 学会等名
      電子情報通信学会 情報ネットワーク研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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