研究課題/領域番号 |
20K11835
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60080:データベース関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
猪口 明博 関西学院大学, 工学部, 教授 (70452456)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | グラフ / グラフ検索 / 類似グラフ / グラフ編集距離 / 部分グラフ同型判定 / データベース / 検索 / グラフコード / グラフマイニング |
研究開始時の研究の概要 |
グラフはオブジェクトの関係の表現に適している.このため,様々なデータがグラフで表現され,蓄積されている.蓄積されたデータは,利活用のために高速な検索エンジンが必要となるが,リレーショナルデータベースでは,多数のグラフを適切に扱うことができない.そこで近年,グラフを対象としたデータベースが多数提案されている.この研究分野において,代表的な検索問題は部分グラフ検索問題と包摂グラフ検索問題である.これらの問題を解く手法が個別に多数提案されているが,両問題を解くことができる枠組みは未だ確立されていない.本研究ではこれらの問題を解くことができる単一の枠組みを確立することである.
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研究成果の概要 |
本研究の成果の1つ目は,グラフ検索のためのフレームワークをデザインしたことである.これは,包摂グラフ検索,類似包摂グラフ検索,部分グラフ検索などのグラフ検索問題を解くための共通のソフトウェア基盤となっている.2つ目の成果は,類似包摂グラフ検索問題を新たに定義し,それを解くための手法を提案したことである.類似包摂グラフ検索問題とは,多数のグラフからなるデータベースとクエリグラフqが与えられたときに,qの部分グラフに類似するグラフをデータベースから取得する問題である.部分グラフを得ること,グラフの類似性を計算することはともにNP完全ではあるが,高速に動作する類似包摂グラフ検索を実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフ形式で蓄積された大量のデータを利活用するには,所望のデータを素早く得るための検索技術が必要となる.部分グラフ同型判定問題はNP完全であるので,大量のグラフデータに対して,2つのグラフの間の部分グラフ同型判定問題を複数回解くことは適切ではない.本研究で実現した検索技術は,そのような問題を解かず,データベースの複数のグラフとクエリグラフの間のグラフ同型判定問題を同時に解くことができる.また,部分グラフ検索,包摂グラフ検索,類似包摂グラフ検索に対応できるようにソフトウェアをデザインしており,様々な検索問題を解くために容易に拡張できる.
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