研究課題/領域番号 |
20K11845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
照井 章 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (80323260)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 計算機代数 / 数式処理 / グレブナー基底 / 数式・数値融合計算 / ロボット工学 / 逆運動学問題 / 限量子消去法 / 限量子消去計算 / 包括的グレブナー基底系 / 動作計画 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、数式処理と数値計算を融合した手法により、ロボット、特にマニピュレータ(関節駆動型ロボット)のロバストな動作計画、およびその効率化を目指す。計算機代数の特徴を生かし、設計パラメータを変数のまま扱うことで逆運動学問題の解の大域的な性質を正確に捉えつつ、数値計算を用いて効率的に逆運動学問題を解き、解の精度保証を行うことで、大域的な動作計画の最適化を効率的に行うことを目指す。
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研究成果の概要 |
ロボットマニピュレータ(関節駆動型ロボット)に対し、数式処理と数値計算を融合した手法により、ロバストな動作計画を行う手法を開発した。マニピュレータの逆運動学問題に対し、計算機代数のグレブナー基底による大域的な解法に加え、連立代数方程式の実数根の数え上げの理論を用いて逆運動学問題の実数解の存在の保証を行った。包括的グレブナー基底系を活用し、逆運動学問題を繰り返し解く際のグレブナー基底計算を省くことで算法を効率化した。この手法と実数体上の限量子消去法の計算を用いることで、マニピュレータの経路計画問題において、経路計画が実行可能であることを保証する手法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ロボットの逆運動学問題に対しては局所的解法が主に用いられているが、本研究成果は、計算機代数を用いた大域的な解法に加え、限量子消去法の理論や手法により、実行可能解の存在を厳密に判定することで、理論的な厳密性や安全性が求められる分野でのロボットの運動計画問題を適切に解くことを可能にしている。さらに、数式処理と数値計算を融合した手法により、上記の精度保証を行いつつ効率的な計算を行うことで、逆運動学問題および経路計画問題の解の存在を厳密に判定する「正確さ」に加え、それらの解を効率的に求める「実用性」の両方を兼ね備えた手法によるロボットの運動計画への貢献が期待される。
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