研究課題/領域番号 |
20K11848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
寺尾 貴道 岐阜大学, 工学部, 教授 (40271647)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | メタマテリアル / 大規模数値シミュレーション / 大規模シミュレーション / 弾性波 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、新規な音響メタマテリアル複合材料の性能高度化に関して、計算科学の立場から研究を行う。メタマテリアルは、天然の物質には存在しない様な特性が出現する、人工的に作製された材料の総称である。一般にメタマテリアルにおいては、その特徴的な内部構造を反映して、系のマクロな物性定数が複雑な振動数依存性を示す。本研究課題では独自の計算手法の開発を行い、近年発展している音響メタマテリアル、およびその複合材料への適用を行う。また、弾性波の性質をより高度に制御する事により、新たな物理現象の解明や応用の開拓を行う事を目的とする。
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研究成果の概要 |
音響メタマテリアルは、質量密度と弾性率という2種類の物性値の片方、あるいは両方が負の値を示すような人工材料であり、その特異な物理的性質が注目されている。特に、両者が共に負の場合はダブル・ネガティブ・メタマテリアル(DN)と呼ばれる。音響メタマテリアルと通常の弾性体の組み合わせからなるメタマテリアル複合材料に関して、弾性波の伝搬特性を計算機シミュレーションの立場から明らかにした。具体的には、音響メタマテリアルを含む周期的多層膜、準周期多層膜における弾性波伝播特性について定量的に明らかにした。また、ランダム・メタマテリアル複合材料に適した計算機シミュレーション手法の開発も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題ではランダム・メタマテリアルという新たな観点から、メタマテリアル複合材料に関する物理的特性について明らかにした。具体的には、ダブル・ネガティブ型メタマテリアルを用いた複合材料に関して、特定の振動数領域近傍において透過率が高い値を示す、という現象を見出している。また、材料の特性において周波数分散が顕著であるというメタマテリアルの特徴的性質に適した、独自の大規模計算機シミュレーション手法の開発に成功している。一連の研究は、機械工学や音響学などの分野とも関連が深い内容であり、階層的かつ高度な性能を有するメタマテリアル複合材料の開発、また今後の工業的応用に発展する事が期待される。
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