研究課題/領域番号 |
20K11849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
新納 和樹 京都大学, 情報学研究科, 助教 (10728182)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | space-time法 / 境界要素法 / 波動方程式 / 櫻井杉浦法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では波動方程式に対するspace-time境界要素法の開発を行う.境界要素法は,時間域偏微分方程式に対する数値解法の一つであり,波動散乱問題などの無限領域を扱う問題に特に有効であることが知られている.一方でspace-time法は時間域の問題において,時間と空間を同様に離散化する数値解法であり,他の方法と比較してより効率的に並列化が行えたり,領域が変形する問題を容易に扱えたりといった利点がある.本研究ではこれらの方法を組み合わせることで,特に工学の諸分野で現れる大規模問題を高速に解ける数値解法を開発する.
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研究成果の概要 |
時間域の偏微分方程式に対する数値解法では、従来、時間と空間を別々に離散化し、時間方向に逐次的に解を求める方法が広く研究されてきた。一方、space-time法は時間軸を空間に対する追加の一軸と見なし、まとめて離散化する方法で、柔軟なメッシュ分割が可能になる、並列化効率が向上する、領域が時間に応じて変形する問題を容易に扱えるようになるなどの利点がある。本研究では、space-time法と境界要素法を組み合わせた数値解法を応用上現れる複雑な問題に適用するための基礎的研究として、安定性解析や、2次元・3次元波動方程式に対する時空間メッシュの作成方法について研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
space-time法の研究は有限要素法との組み合わせの研究が多く、本研究で提案した、波動散乱問題の解析に有効な境界要素法とspace-time法とを組み合わせた数値解法は、時間域の波動散乱問題に対する有力な数値解法と成り得ると考えられる。また我々の知る限り、本研究の他にSpace-time境界要素法の安定性解析に関する研究や、3次元の問題に対するspace-time境界要素法の研究はほとんど行われていないため、今後様々な応用上現れる大規模な問題に適用可能なspace-time境界要素法の開発に向けた基礎的研究として、本研究の意義は大きいものと考える。
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