研究課題/領域番号 |
20K11850
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鷲野 公彰 大阪大学, 大学院工学研究科, 講師 (10726384)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 粗視化モデル / 離散要素法(DEM) / 計算高速化 / 非球形粒子 / 多分散系 / 離散要素法 / 幾何学的相似 / 転がり抵抗 / 粉体流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,実スケールプロセスや自然現象中での粉粒体挙動を理解するため,数値シミュレーションモデルを開発することを目的とする.粉粒体シミュレーションで一般的に使用されている離散要素法(DEM)は非常に有用であるが,粒子個々の運動を追跡する必要があることから計算負荷が大きく,大きなスケールのシミュレーションは実質不可能である.本研究では,この問題を解決するため,径の大きな粒子を用いて実粒子の挙動を模擬する粗視化モデルを用いる.その際,粗視化粒子に働く力のスケーリング則について,粉粒体が固体状態・流体状態またはその両方の状態が混在する系に分けて取り扱う方法を新たに提案することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,実工業プロセスにおける粉粒体の離散要素シミュレーションを高速に行うため,径の大きな粒子を用いて実粒子の挙動を模擬する粗視化モデルの開発を行った.開発された粗視化モデルは粉粒体を連続体として近似することにより導出され,固体状態・流体状態の粉粒体挙動を良好に再現できることが示された.また,より現実に近い系のシミュレーションを可能にするため,粒子に働くトルクのスケーリング則や,非球形・多分散系の粗視化モデルの開発を行い,その妥当性について議論を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日の産業で使用されている工業原料の3/4以上は粉粒体であり,工業製品の50%以上は粉粒体,もしくは製造過程で粉粒体を経由している.粉粒体挙動を数値シミュレーションにより理解することは工業的に利用価値が高いだけでなく,物理的にも非常に興味深いものである.本研究で開発された粗視化モデルにより,実工業プロセスで利用されている粉粒体の挙動を,現実的な計算時間で精度良くシミュレーションすることが可能となった.これらのシミュレーションを行うことで,多くの工業プロセスの最適化や品質向上,問題点の改善などが期待され,社会的意義は非常に大きいと言える.
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