研究課題/領域番号 |
20K11875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
徳田 功 立命館大学, 理工学部, 教授 (00261389)
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研究分担者 |
石村 憲意 立命館大学, 理工学部, 助教 (50779072)
西村 剛 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (80452308)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 仮声帯 / 声帯 / 実体模型 / 摘出喉頭吹鳴実験 / 声帯振動数理モデル / 歌唱 / 生物音響 / 仮声帯振動 / 声帯振動 / 喉歌 / 嗄声 |
研究開始時の研究の概要 |
仮声帯は、声帯上部に配置された2つの粘膜ヒダ組織である。通常の発声において、仮声帯は振動しないが、発声障害や特殊な歌唱では、発声時に仮声帯も振動する仮声帯発声が起こる。本研究は、実体模型実験とサル類の摘出喉頭吹鳴実験を基軸に、発声時に仮声帯振動を引き起こし、制御するメカニズムを明らかにすることを目的とする。また、サル類の仮声帯の形態変異と歌声発声への適応を調査し、進化の過程で仮声帯はどのような変化を遂げたかを究明する。仮声帯振動を引き起こす物理的・生理的メカニズムが分かれば、外科的治療法による仮声帯発声抑制の効果を事前予測したり、仮声帯発声を制御する音声言語医学療法の開発につながる。
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研究成果の概要 |
発声時に声帯と仮声帯が同時に振動する「声帯-仮声帯振動」について、実体模型吹鳴実験、動物摘出喉頭吹鳴実験、数理モデリングを基軸に調査した。ヒト仮声帯の生理構造を模擬した物理モデルを新規に作成して吹鳴実験を行い、仮声帯間距離および喉頭室の大きさを変更したところ、声帯と仮声帯が多様な周波数比で同期振動する発声や、非同期にカオス振動する様子を再現できた。アカゲザルの摘出喉頭吹鳴実験でも、仮声帯間距離を近づけると、仮声帯と声帯が同期振動し、条件によって、非同期のカオス的発振が起こることが分かった。アカゲザルのin vivo実験から、実際の動物も、声帯-仮声帯振動を頻繁に用いている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有声音の発声時に、声帯だけでなく仮声帯も振動する「声帯-仮声帯振動」は、発声障害の一種として長年知られてきたが、近年の歌声研究で、喉歌などの特殊な歌唱でも重要な役割を果たしていることが分かり、ホットな話題となっている。本研究で明らかとなった、声帯と仮声帯の同期振動および非同期振動と、その生成条件は、アンダートーンや、スクリーミング、デスヴォイスなどの歌唱テクニック、さらにはマカクザルの発声を支える共通の物理機構を明らかにしたものであり、音声コミュニケーション分野だけでなく、音楽や生物音響にも新しい知見をもたらした意義深い研究と思われる。
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