研究課題/領域番号 |
20K11876
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
平山 亮 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (70329374)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 音声生成 / 調音器官模型 / 調音運動計測 / 発話ロボット / 音声発話ロボット |
研究開始時の研究の概要 |
人間の言語音声生成機構について、顎・舌・唇といった調音器官の運動計測とその解析に基づき、調音器官の形状模型および動作模型製作,さらに音声発話ロボットの試作を行う。声帯音源模型により駆動される動作可能な顎・舌・唇からなる声道模型を作成して、母音及びいくつかの子音の音声発話ができるようにする。音声科学教育の充実及び調音機構のさらなる解明に役立つとともに、ヒト型ロボットの高度化に貢献するものとなる。
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研究実績の概要 |
本研究は、発話調音運動計測とその解析にもとづき、調音器官の模型製作、さらに音声発話ロボットの開発へと挑戦していくものである。 令和2、3年度においてはコロナ禍による被験者を使った実験の制限、研究室への入室制限・在宅勤務などの理由により、実験や制作が行えなかったが、令和4、5年度はほぼ制限がなくなり、実験や模型制作を進めた。またコンピュータ上での調音器官のモデリングや動作検証を行った。最終年度である令和5年度は研究の取りまとめをおこない、対外的な発表に力を入れた。 モデリングソフトウェアを使用し、音声生成に関連する器官である上顎、下顎、舌骨、舌、唇、それらに付着する筋群とその周辺の皮膚、声帯周辺、声道、鼻腔の3DCGモデルを設計制作した。それぞれの形状についてはMRI計測により得られたデータを参考に制作した。これらのモデリングに基づき、導入した3Dプリンターを利用し、音声発話に関連する器官である上顎、下顎、舌骨について模型制作を行った。また、焼成粘土を使い、舌、唇とその周辺、声帯周辺と声道の模型を手作業で制作し、それを元に型を制作して、ウレタンゲル素材、シリコン素材といった粘弾性のある材料を使い、これらの音声器官の模型を制作した。また声道模型を制作し、これを電気式喉頭模型で駆動して発話音声を得た。日本語母音についてはほぼ音声生成できたが、子音の音声生成にまでは至らず、これらについては今後の課題となる。また、肺、声帯、声道のMRI計測画像を合成して動画表示する手法を提案した。 国立民族学博物館特別展「しゃべるヒトーことばの不思議を科学するー」において、音声生成の身体的メカニズムについて展示した内容について、同名の書籍にまとめ、その中の「ことばの身体的産出」の章を執筆した。調音器官模型、MRI撮像音声生成動画表示、調音器官のCGモデリングについて、それぞれ国際会議で発表した。
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