研究課題/領域番号 |
20K11884
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
加藤 邦人 岐阜大学, 工学部, 教授 (70283281)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 異常検知 / 敵対的自己符号化器 / 深層学習 / 外観検査 / セキュリティ |
研究開始時の研究の概要 |
深層学習の進展がめざましい中、工業製品の外観検査やセキュリティなどの異常検知への応用が期待されている。しかし、大量の異常のサンプルを収集することが困難なため、深層学習への導入を難しくしている。そこで、正常サンプルから正常モデルを学習し、異常を検知するアプローチでこの問題を解決しようとする試みがある。 本研究課題では、大量に入手できる正常と、少量の異常を学習データとし、敵対的自己符号化器により正規分布に従う正常モデルを学習することで、異常を検出する手法について研究する。また、ネットワーク構造と学習方法を確立し、確率分布モデルの解明を行う。また、実用化に向けた改良を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では深層学習の異常検知手法である自己符号化器(AE)の汎化現象に注目し、AEの問題点を克服すべく、AAEにおいて潜在空間の分布を正規分布にし、さらに少量の異常データを学習に用いることで正常と異常の境界を明確に学習する手法を研究する。また、他の異常検知手法との比較で性質を明らかにし、AAEが異常モデルを正規分布に適応させることで識別境界に異常サンプルが集まる特性を、Deep SAD法が正常モデルを超球に配置し境界を明確にする特性を有することを明らかにした。この知見を基に、手法の改良を行い、実応用例としてはハンダ検査、航空外装板の検査で高い認識性能を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、敵対的学習の一種であるAAEを用いた深層学習による異常検知手法の確立にある。正常サンプルと、少量の異常サンプルによる性能向上を明らかにし、既存のAutoEncoderと比較して異常検知性能が大幅に向上することを明らかにした。 社会的には、異常検知は検査やセキュリティ等への応用が可能であり、本研究はハンダの異常検知への具体的な応用を示した。社会で人手不足問題が深刻化する中、検査の自動化のニーズは高まっており、本手法はその解決に大きく寄与する。さらに、学習サンプルの準備のみで可能な学習手法は、従来の画像処理による検査システムより短時間で導入が可能となる。
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