研究課題/領域番号 |
20K11899
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
阿部 孝司 近畿大学, 情報学部, 准教授 (90367441)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 類似画像検索 / CBIR / 群化知覚 / 画像認識 / 画像処理 |
研究開始時の研究の概要 |
画像内に存在する複数の構成要素に対し「まとまって一つに見える」という人間の知覚特性(群化知覚)を考慮して画像パターンを認識することで有効的に機能する画像情報検索を実現する.これまで複数ある群化知覚の主要要因をモデル化し群化パターンを認識する手法を開発し,類似商標検索の性能を高めることを示した.本研究は,これまでの成果を更に発展させ,群化要因のうち,まだモデル化できていない要因を群化領域認識に導入し検索精度を向上させる.そして種々の社会システムに導入し群化領域認識を適用させることで精度を高めることを示す.
|
研究成果の概要 |
本研究では以下の機能を実現させた。(1)図形商標を対象に「よい連続性」要因を持つ群化領域を認識する手法を提案した。(2)胃X線像に映る胃襞の分布の特定に(1)を適用し有効性を示した。(3)複数人1カメラで参加するWeb会議で標的のユーザが参加しているかを判別する手法に群化領域認識技術を導入し精度よく判別した。(4)肝臓CT画像において、複数枚に渡って映る同一病変部を特定する手段として(1)の特徴抽出の考え方を導入し高い精度で同一病変部を特定した。(5)魚群映像を用いた魚群行動を解析する手法の中に(1)の一部を適用した。(6)魚群の動画において、群化領域認識を適用し高い精度で魚領域を抽出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、内容ベースの画像検索の性能が向上しSemanticな画像解析へ応用できることを示した。すなわち人間の知覚機能を導入した類似画像検索システムを構築することに近づき学術的意義のあることが示唆される。また、画像認識に群化認識手法を取り入れることで種々の画像認識を行う社会システムの精度が向上したことを示し社会的にも意義のあることが伺える。また、昨今画像認識で用いられる深層学習では学習データの量が精度に大きく依存しビックデータを必要とするが、大量データを取得できないケースも存在する。本手法ではそのようなケース(医用画像処理)で有効に機能したことからも学術的な意義は十分にあることが伺える。
|