研究課題/領域番号 |
20K11910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
新田 恒雄 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), シニア研究員 (70314101)
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研究分担者 |
入部 百合絵 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (40397500)
田口 亮 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70508415)
桂田 浩一 東京理科大学, 理工学部情報科学科, 教授 (80324490)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 脳波 / 音声想起 / 線形予測分析 / 音節ラベリング / 音素認識 / 母音認識 / 音節ラベリングツール / 分節情報抽出 / 超分節情報抽出 / 想起音節の認識 / 脳コンピュータインターフェース / 音声言語認識 / 脳センサー |
研究開始時の研究の概要 |
ALS(筋委縮性側索硬化症)等の疾病により,コミュニケーション手段を持たない患者が増えている(国内で1万人,世界では35万人).脳のブローカ野は,発話に必要な音声言語情報を運動野へ伝える機能を持つが,発音器官を動かすことなく音声を想起する際も,この音声言語情報は観測される.本研究では,音声想起を利用する脳コンピュータインタフェース(BCI)が実現可能なことを実証する.注力テーマは次の三つである.(1)脳波から想起内容の特徴(言語表象)を抽出する,(2)想起内容が既知の脳波に対して,音素/音節のラベル付けを支援するツールを開発する,(3)想起単語/文に対する認識実験から,音声想起BCIの可能性を示す.
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研究成果の概要 |
脳波からの音声想起識別は,実現するとBCI (Brain Computer Interface) 研究に大きな貢献をもたらす.我々はブローカ領域で多くの脳波を分析することで,音素に関する線スペクトラムの違いが音声言語情報を担うことを見出した.また母音言語表象を顕在化するため,線スペクトラムの固有空間を抽出する主成分分析(PCA)と,21電極×6フレーム中の最尤スペクトラムを選択する部分空間法(SM) の二つを繰り返すことにより,母音言語表象としての線スペクトラムを特定した.被検者5名の5母音{a, e, i, o, u}を用いた,CNNによる認識実験では72.6%の正解率を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BCI研究は運動制御等の分野に限られてきたが,今回,音声言語を利用することが初めて可能になった.今回は5母音に限られているが,子音の言語表象が見出されると,脳波によるタイプライターを実現できる.この技術は ,近い将来,ALS患者ほかの方達にとって,生活の質(QoL)を格段に向上するものと期待している.
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