研究課題/領域番号 |
20K11966
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
山野辺 夏樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (90455436)
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研究分担者 |
藤井 浩光 千葉工業大学, 先進工学部, 准教授 (30781215)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 技能継承 / 動作解析 / 形式知化 / 動作モデル / VRシステム |
研究開始時の研究の概要 |
労働人口の減少に伴い技能の継承はますます大きな課題となっている.本研究では手作業における熟練技能の明確化を目標に,技能のデータベース化およびそれに基づくトレーニングの効率化のための方法論の構築を行う.手作業における熟練技能は,判断,認識,動作,またそれらの連動といった多様な側面における上達により実現されるため複雑である.さらに各側面の熟度は個人差もあり,一人の技能者の熟練状態が唯一解とは限らない.そこで本研究では,認識面および動作面に対して様々な制約を与え,制約が与えられた際の熟練者と一般技能者との差異や制約に対する慣れの変化を解析することで,技能的に何が重要かを明確化する.
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研究成果の概要 |
本研究では,手作業における熟練技能を明確化し保存・継承できる形で形式知化することを目標とする。手先にかかる反力に応じて動きを細かに制御する必要があり,編み目形状等の外観から巧拙評価が可能な編み物を対象として技能解析とモデル化を行った.編み目形状の均質さに基づく巧拙の評価指標を提案し,手先動作と視覚情報の解析から,糸を引く動作が重要であり,糸の引き量と引く方向,力を一定にする必要があることを示した.また編み動作を複数の単位動作に分割してLSTMで学習し,動作モデルによる計測データの自動分節化を可能とした.これにより、熟練者との比較と訓練の促進に貢献する.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少子高齢化社会を背景として,労働人口の減少は日本社会に様々な問題を引き起こしている.伝統工芸をはじめとする手工業分野における技術継承の課題もそのうちの一つである.技能的な側面を学ぶためには,見て・倣って・訓練して,という熟練者の技術を実際に学ぶ過程が重要であるが,熟練者の高齢化が進み直接的な技能継承の機会が急速に減少しているのが現状である.本研究は,学習者独自のトレーニングを可能とする熟練技能のアーカイブに貢献するものである.
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