研究課題/領域番号 |
20K11989
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 康之 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 講師 (30631874)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 確率微分方程式 / Fokker-Planck方程式 / 有限状態マルコフ鎖モデル / 強化学習 / データ同化 / 有限要素解析 / 有限状態マルコフ / 有限状態マルコフ鎖近似 / ハイブリッド力学系 |
研究開始時の研究の概要 |
連続時間の確率的なシステムの動態は確率微分方程式で記述される.確率微分方程式で記述される制御系の動態解析には,系のFokker-Planck方程式の解として得られる状態点の確率密度関数の時間発展や定常分布を解析することが有用である.しかしながら,Fokker-Planck方程式の動態を近似する数値計算手法は,必ずしも十分整備されていない.本研究では,確率微分方程式で記述される制御系の初期値問題・境界値問題を,Fokker-Planck方程式の有限要素解析に基づき,有限状態マルコフ鎖モデルによって精度よく近似する方法を開発する.さらにこれを強化学習やデータ同化問題に適用し,有用性を明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究では,確率微分方程式で記述される制御システムの初期値・境界値問題を精度よく近似する方法を開発することおよびその応用を目的として,Fokker-Planck方程式を有限要素法に基づいて有限状態マルコフ鎖モデルへ近似する枠組みを構築し,さらに得られた有限状態マルコフ鎖を強化学習やデータ同化問題に適用する基盤整備を進めた.具体例として,確率流が状態依存的に急峻に変化する非線形力学系で記述されるヒト静止立位姿勢間欠制御モデルの有限状態マルコフ鎖近似を行い,本研究で構築した手法が,システムの初期値・境界値問題の数値的近似解を精度良く求められることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Fokker-Planck方程式の動態を近似する数値計算手法は,必ずしも十分に整備されていなかった.本研究でFokker-Planck方程式を有限要素解析に基づき,有限状態マルコフ鎖モデルによって精度よく近似する枠組みの構築したことにより,確率微分方程式で記述される様々なシステムのより詳細な解析への道筋が開けたことになる.さらに本研究では,有限状態マルコフ鎖を強化学習やデータ同化問題に適用する基盤整備を進めた.これにより,確率的に変動する生命現象を様々な手法により取り扱う枠組みの整備が進み,研究の更なる飛躍が期待される.
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