研究課題/領域番号 |
20K11991
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
藤本 憲市 香川大学, 創造工学部, 教授 (20300626)
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研究分担者 |
阪間 稔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20325294)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 放射線強度分布推定 / 光子飛跡シミュレータ / 深層学習システム / 敵対的生成ネットワーク / データ拡張 / エッジデバイス実装 / 光子飛跡シミュレーション / 深層ニューラルネットワーク / IoT実装 / 光子飛跡計算 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
モンテカルロ法に基づいた光子(放射線)飛跡シミュレータを用いて,放射能物質を含む土壌内で実測される放射線強度分布に近い人工データを生成し,確率事象を含むその人工データを巧く学習できる深層学習システムを構築することにより,地表面下の放射線強度分布を高精度に推定できるシステムの開発を目指す。更に,構築した深層学習システムの小型IoT機器(エッジデバイス)への実装についても研究し,本システムの実用化可能性について検討する。
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研究成果の概要 |
効率的な土壌除染計画を立案するために必要となる簡易的放射能測定装置の基礎技術確立を目指し,土壌内の放射線強度深度分布を高精度に推定する深層学習システムを開発した。土壌内にある放射性物質の仮想的配置に対する放射線測定データをPHITS(光子飛跡シミュレータ)によって再現し,学習に必要となるシミュレーションデータを,敵対的生成ネットワークを用いて大量に生成(拡張)した。拡張したシミュレーションデータを深層学習システムに学習させ,高精度に推定できる放射線強度深度分布推定システムを構築した。更に構築システムをエッジデバイスへ実装することで,簡易的放射能測定装置の基礎技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,放射線計測分野における標準的ツール(光子飛跡シミュレータ)を用いて推定した放射線センサの応答特性に基づいて,土壌内の放射線強度深度分布を高精度に推定できる深層学習システムを構築した。本研究成果は,ソフトコンピューティングの立場から放射線計測技術の高度化に寄与する点において重要である。また,放射能汚染土壌の除染計画や安全評価の効率化に寄与できるだけでなく,仮置場・中間貯蔵施設における放射性物質の適正な管理など,社会全体の放射線リスク管理技術の向上にも貢献できる。
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