研究課題/領域番号 |
20K11995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 青森大学 |
研究代表者 |
黒田 茂 青森大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (90431303)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ロコモーション / 多足動物 / ソフトボディ / 進化 / ソフトボディー |
研究開始時の研究の概要 |
近年のバイオメカニクス研究から、動物の運動は神経系よる制御に加えて、体そのものの形や材料としての性質によって大きく影響されることがわかってきた。ムカデは、柔らかい体と多数の肢をもつ土壌生物で、体軸と肢の協調運動により不整地や土壌中を俊敏に移動することが知られている。本研究では、歩容パタンが異なるオオムカデ目の2種を対象に、体軸の剛性(粘弾性)、形態、3次元運動を計測し、定量的にその特徴を明らかにする。さらにその結果と神経系による運動制御に関する既存の知見をもとにムカデの力学的数理モデルを作成しその歩容パタンを再現することによって、柔らかな体と多足移動とを結びつける生物の設計原理を探索する。
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研究成果の概要 |
歩容遷移パタンが異なることが知られているオオムカデ目2種(トビズムカデとセスジアカムカデ)について、各体節の大きさ、脚の各関節の長さ、脚間距離の精密測定よび体重測定を行なった。 移動に伴うアンデュレーションに関係する数体節を含む長さスケールに関連したムカデの動的粘弾性を3点曲げ計測法によって測る計測装置を自作し、計測することによって、上記2種において特に速い曲げ速度について定性的に大きく異なる特性を持つことを明らかにした。併せて、ムカデ力学モデル(2次元)について陸上の這行モデルおよび遊泳モデルを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、2種のムカデの歩容変化の違いに注目し、そのメカニズムの一端を実験とモデリングの両面からアプローチするという独自の方法論によって、柔らかな体と多足移動とを結びつける生物の設計原理の一端の解明に貢献することができた。また、このような基礎研究によって明らかになったメカニズムは、災害現場などの不整地において活躍する生物模倣型ロボットを設計する際に役立つことが期待される。
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