研究課題/領域番号 |
20K12005
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
金 天海 岩手大学, 研究支援・産学連携センター, 客員准教授 (30424815)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 見守り / 人工知能 / 認知症 / センサネットワーク / 発報 / 独居 / ADL / 自動化 / AI / 高齢化 / 異常検知 / 介護 / 精神病 / ロボティクス |
研究開始時の研究の概要 |
一人暮らしの高齢者や障害者(被介護者)の介護者の負担を減らすことを目的とした在宅見守りシステムにおいて、被介護者の認知機能低下や情緒不安定を検出・発報するための人工知能を研究する。本研究では、日常生活行動(ADL)の変化を効果的に観測するためのセンシングシステムの構成論、人工知能にADLモデルをリアルタイムかつ自動的に学習させるための方法論、ADLモデルと乖離した行動から発報の要否を判断する人工知能の構成論 の3つの問いを解決することで、認知機能低下や情緒不安定のシグナルを正確に発見し、介護者や被介護者の要求に合わせて適切な情報を発報できる見守りシステムを構成する。
|
研究成果の概要 |
ドア開閉センサ、人感センサおよび電流センサを組み合わせたセンサネットワークを構成して20代独身男性3名の各自宅にてAIにADLモデルを学習させた。ADLモデルと乖離したレア行動を分離する手法にてAIに発報可否を判断させたところ「被験者が臨時出勤で疲れて帰ってきた後」や「かなりめずらしく料理をしたとき」などのレア行動時の発報が確認できた。今回はコロナ禍により高齢者に対する実験はできなかったが、認知機能低下や情緒不安定を持つ高齢者が症状を悪化させる際に発生しやすいレア行動と類似した行動をAIが捉え発報に至ったことは大きな成果である。精神科医より、高齢者の見守りに対しても十分に実用的との評価を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ADLモデルをリアルタイムに学習してレア行動を発報するAIやセンサネットワークの構成論が分かったことで、実用化レベルの高齢者見守り装置ができた。これにより、独居老人がいつの間にかに認知機能低下や情緒不安定を起こし、周囲でトラブルを起こしたり自身の健康を害するといった事を予防することができる見込みが立った。先進国における独居老人の数は年々増え続けており、本装置の需要は今後も高まると予想される。
|