研究課題/領域番号 |
20K12008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
田中 完爾 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (30325899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | SLAM / 故障診断 / 変化検出 / 教師生徒知識転移 / メンテナンスフリー / 自己診断型地図 / 能動視覚 / ループ閉じ込み / 移動ロボット / bag-of-words / 訓練手法 / メンテナンス / 地図診断 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
移動ロボットの分野で注目されている SLAM (自己位置推定と地図生成の同時実行)技術においては、環境の動的変化に伴う、大規模地図の更新コストが新たな課題となっている。本研究では、人手に依存することなく(自律的な)、何度でも繰り返し更新することのできる(持続的な)、新しい(メンテナンスフリーの)地図システムを実現することを目的とする。
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研究実績の概要 |
今年度は、主に能動視覚(ロボット制御)を研究し、これまでに開発した受動視覚(SLAM・変化検出器)と統合してシステムを完成し、実証実験を行った。以下に2022年度における研究内容を箇条書きで示した。 (1) 受動視覚から能動視覚への知識転移:受動視覚を教師とし、能動視覚(生徒)を訓練する、新しい自己教師有り教師生徒知識転移フレームワークを実現した。具体的には、深層ニューラルネットワーク(深層NN)を受動視覚とし、その内部知識(深層NN中間層:特徴画像)および外部知識(深層NN出力層:予測)を能動視覚へ転移する。成果を主要国際会議 IAPR CVMI2022 にて発表した。 (2) アクティブ変化検出:変化検出タスクのセンシングコストを削減する目的で、最も情報が得られそうな視点へ効率的に移動するためのロボット制御(active change detection)の問題を研究した。具体的に、上記の教師生徒知識転移を拡張して、教師(変化検出NN)から生徒(ロボット制御)への知識転移を行う手法を開発した。さらに、この手法を拡張して、新奇な能動型マップマッチング(active map-matching)手法を開発した。成果を雑誌論文・国際会議にて発表した。 (3) SLAMモジュール群の故障診断:深層SLAMシステム内の異なるモジュール(例:測位と歩測)の間の不整合を故障インジケータとしてもちいてシステムの機能低下(故障)を診断する新しい故障診断型・変化検出手法を開発した。 (4) ループと変化の同時検出:SLAM問題の主要な2つのサブタスク(ループ閉じ込み、変化検出)を一つに統合する包括的なフレームワーク(simultaneous detection of loop-closures and changed objects)を実現した。成果を雑誌論文にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた「SLAMシステムの完成」「実証実験」を行うことができた。また、成果を国際会議論文・雑誌論文として投稿した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られた下記の成果(1)~(3)をさらに発展させる。 (1)故障インジケータ:SLAMシステム内部のモジュール群(例:測位、歩測、変化検出、異常検知、地図データベース)の不整合を、システムの機能劣化「故障」のインジケータとしてもちいる、ドメイン変化検出手法(提案手法)の有効性が明らかになった。 (2)知識転移:SLAMモジュール(深層ニューラルネットワーク:NN)の内部知識(NN中間層:特徴画像)および外部知識(NN出力層:予測)は、他のモジ ュールへ転移する知識として有効であることが明らかになった。 (3)自己診断型地図:1と2の技術を最先端SLAMシステムへ導入することで、ドメイン変化の下で最先端の認識性能を達成することが明らかになった。 具体的には、実世界のデータセット(例:長期間NCLTデータセット)や写実的シミュレータ(例:Habitatシミュレータ)をもちいて、大規模な実証実験をおこなう。また、実機の視覚移動ロボットをもちいて検証実験を行い、潜在的な研究課題を調査し、本研究期間終了後の発展研究に向けた準備作業を行う。
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