研究課題/領域番号 |
20K12017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
山内 泰樹 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60550994)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 色覚 / 等色関数 / 個人差 / 心理物理学 / 色覚の個人差 / 心理物理実験 / 色覚特性 / 黄斑色素濃度 |
研究開始時の研究の概要 |
色覚情報処理に用いられる光情報は,網膜に到達するまでに眼光学系を通過するため,その間に介在する種々の器官の個人差の影響を受ける.さらに,光情報が大脳内で処理されて色が知覚される際に,地理的・文化的な経験も影響を与えることが考えられる.本研究では,世界の異なる地域での多数の被験者に対する生理的視覚特性の測定を行った上で,同一被験者に対して心理物理実験を通じて種々の色覚特性を明らかにする.上記実験を通じて, 1)地域依存の多様性や地域に依存しない共通性を有する視覚特性の解明 2)生理的要因では説明できない色覚特性について,地域的な要素や文化などの複合的な観点の解明 を行う.
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研究成果の概要 |
新型コロナウィルスによる活動制限の影響により,等色実験に関する検討を主としておこなった.等色関数を直接測定することが困難であることから,簡便に測定可能であり,等色関数の個人差と相関がある色覚特性についての初期検討を行い,明るさ知覚に着目し,両者の相関を求めたが,あまり高い相関は見られなかった. また,等色実験における調整に要する時間や熟練度に関する問題を解決するために,被験者が候補色群から等色点を選択できるような方法を考案し,段階的に候補色群の範囲を狭めていく方法により,等色精度をほぼ維持したまま実験の所要時間を4割程度削減することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
等色関数の簡便な測定方法を提案し,その有効性を示すことができたことは,従来複雑な測定装置を用いて被験者の熟練や所要時間が長い実験が不要になり,数多くの被験者のデータを収集しやすくなったことは学術的意義があることである.等色関数に代わり色の見えの個人差を表す指標を簡易な心理物理実験で行えれば,個人ごとのカラーマネージメントを行うことができれば,さらに高画質な色再現技術が市場に導入可能であり社会的意義も大きいと思われる.本研究ではその可能性までは示すことができたが,確固たるデータの提示までには至らなかった.
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