研究課題/領域番号 |
20K12018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
野々村 美宗 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (50451662)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 食品 / 摩擦 / エマルション / 泡 / 液状食品 / 半固形食品 / Food texture / Friction |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの口腔内、特に舌の上で起こる摩擦現象を再現するバイオミメティック食感センシング システムを開発し、「なめらか」「とろみ」「もっちり」「ざらつき」などの繊細で多彩な食感の物理的起源 を明らかにする。このシステムの接触子はヒトの舌を模倣したフラクタル寒天ゲル製で、ヒトの舌の動 きに合わせた正弦運動をするため、口腔内で起こる摩擦現象を的確にモデリングできる。さらにスー プ、ヨーグルト、スフレなど液状~半固形食品の食感と摩擦特性の関係を解析、機械学習の手法で パターンを分類した食感データベースを構築し、食感制御技術の礎とする。
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研究成果の概要 |
ヒトがモノを食べた時に感じる食感は多彩かつ繊細だが、これを定量的に評価し、物理的な発現メカニズムを解析する方法は確立されていない。本研究では、ハイドロゲルを用いて柔らかくて濡れているヒトの口の中の環境を模倣した口腔モデルを開発し、そこで起こる摩擦現象を解析する方法を確立した。次に、食品の基本的な剤型となるエマルションや泡の摩擦特性を評価し、一般的な潤滑特性を示すだけでなく、摩擦係数が極めて低い超潤滑状態や往路と復路でプロファイルが異なる不安定パターンを示すことを見出した。この新しい解析手法を市販の食品に応用し、摩擦ダイナミクスの観点から分類することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)学術的意義 本研究によって、エマルションや泡などの食品を構成するソフトマテリアルは動的な条件下において複雑な摩擦挙動を示すことが明らかになっただけでなく、これを解析するための物理モデルが提案された。また、摩擦パラメータを主成分分析やクラスター分析を用いて解析する方法が確立された。(2)社会的意義 本研究で提案された手法とそれによって得られる物理的なパラメータは食品の解析だけでなく、食感を設計する上で有用である。
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