研究課題/領域番号 |
20K12086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
上善 恒雄 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (70388396)
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研究分担者 |
登尾 啓史 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (10198616)
大西 克彦 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (20359855)
埜中 正博 関西医科大学, 医学部, 教授 (90577462)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | VR / 知識共有 / 3Dモデル表現 / Web3D / 医療オントロジー / WebUIシステム / VR HMD活用 / ゼスチャによる操作 / 意味ネットワーク / 3Dモデルデータベース / 脳外科 / 3D Web / 術中操作I/F |
研究開始時の研究の概要 |
脳外科医が持つ医療現場でのノウハウや注意事項などを知識ベースとして,医療従事者の間で知識共有する基盤を開発する. 経験から起こりやすいミスへの対策や,様々な症例に対応するための細かい知識を拾い集めて医療現場で共有する仕組み作りが目的である. 脳外科で必要なデータスキーマを基本に,現場の医療従事者のためのWebベースの3DCGを使った簡単な操作と,手術中の参照も意識したタッチレスの参照方式を検討する. この目的のための知識表現,脳組織の3DCGによるVR/AR由来の操作インタフェースを探求する.
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研究実績の概要 |
研究の目的は脳外科医の持つ問題意識と現場の経験的知識を拾い上げて形式知とし、Web上で共有することである。このためWeb3Dを活用した表現形態をとることを目標とした。 医療現場の感染症対策が厳しく計画が遅れている中で、脳神経外科手術に関して共通事項として必要と思われる部分について手をつけていた。本テーマの目標は、(1)脳神経外科手術に関する明文化しにくい知識を (2)3DCGを活用して (3)ネットワークワイドで共有する仕組みを共有することなので、初年度にはまずは脳の3Dモデルの扱いについて、当初は Web3D (three.js)によるアノテーションシステムとして取り組み始め、手術室の利用も可能なように非接触のゼスチャによる操作機能を模索し、データスキーマは固定的なものは不釣り合いであるため、医療オントロジーを参考に半構造データとして対象データのモデリング方法について検討した。 チームの関連テーマとの関連もあり、VRの活用と試作システムの構築基盤としてゲームエンジン(Unity)の利用を決め、2年目にはUnityでの表現を試みていた。脳の部位を特定するための部位の分解、切断のユーザーインタフェースを検討し将来的には手術シミュレーションにも繋がる可能性も検討した。 さらに3年目はシステム全体のまとまった構成としてデータ入力から問い合わせの具体的なインタフェースについて検討した。感染症による医療分野の分担者との共同がうまく進捗しなかったため、医療知識の細部についてはリモート会議で代表的な事例を提示してもらう程度であったため、一般化ができていないが、動脈瘤と脳腫瘍の切除について焦点を絞った形になっており、医療現場でクエリ言語の利用は困難なため,簡単な選択とテキスト入力だけで操作することを前提とした方針で進めた。コンピュータインタフェース関連の国際学会で進捗を報告している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
感染症蔓延防止のため研究の主題である脳神経外科の医療現場での事情を取材する先でもある関西医科大学との打ち合わせが進まず、遠隔ミーティングにより大きな指針については情報をいただけたものデータの詳細に関しての詰めを行う時間が取れず、動脈瘤と脳腫瘍の切除について焦点を絞り、医師の方から日頃参照している参考書籍を紹介頂くなどして、そこから素材を集めるなどして進めていた。
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今後の研究の推進方策 |
実用に向けてシステムの完全性と信頼性を高めるために広く評価を得ることを目指す。 医療現場での有用性や新規性などの検証が不十分であるため今後新型コロナへの医療現場での対策が緩和された後には実際的なデータに基づいた有用性について検証を進めていきたいい。 なお知識データベースとしてWikipediaのような自由に参加できる形式を当初想定していましたが、機微情報であることからも医師個人の記録を拡張する形に絞り込み、技術要素としてこれまでの経緯もあって3DCGを活用する方向に絞る方向です。
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