研究課題/領域番号 |
20K12094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2021-2022) 東京都立大学 (2020) |
研究代表者 |
加藤 由香里 東京工業大学, 教育革新センター, 教授 (90376848)
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研究分担者 |
山下 哲 木更津工業高等専門学校, 基礎学系, 教授 (40259825)
金田 忠裕 大阪公立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80259895)
小野 正樹 筑波大学, 人文社会系, 教授 (10302340)
北野 健一 大阪公立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20234263)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 教育機関連携 / 教育プログラムの連続性 / キャリア支援 / 進学予備教育 / 教師教育 / 教師の成長 / キャリア教育 / 日本語教育 / 就業力を養成する日本語教育 / 専門日本語教育 / カリキュラム開発 / 外国人留学生の活用 |
研究開始時の研究の概要 |
アジア諸国では,高度工業人材を養成するために日本式「KOSEN教育」への期待が高まっている。しかし,高専は,一般科目と専門科目をくさび型に配置した5年間の一貫制教育であるため,カリキュラム間の関連性を理解し,プログラム全体を把握できる人材を海外で確保することは難しい。そこで,海外のKOSEN教員が,国内外の高専教育経験者と日本語教育専門家らと協力して,解決策を見出していく過程を「電子ポートフォリオ」として記録する。さらに,蓄積された教育データを活用して,現地に合わせた効果的なKOSENカリキュラムの開発,ならびに現地のKOSEN専門教員への教育能力開発につなげることを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では,海外KOSEN教員が国内外の高専教育経験者ならびに予備教育を担当した日本語教育専門家らと協力して,現地校の問題点を見つけて,現場に合わせた解決策を見出していく過程を「電子ポートフォリオ」として記録する。さらに電子ポートフォリオ上に蓄積された教育実践データを日本国内の高専で行われているくさび型カリキュラムと関連付けることで,現地に合わせた高専カリキュラムの開発を目指している。 2020年度(初年度)は,「工学カリキュラム班」と「日本語教育班」が中心となって,日本国内の高専から多くの編入学生を受け入れている豊橋科学技術大学 の担当教員にインタビューを行った。2021年度は,このインタビュー情報をもとに「工学カリキュラム班」と「日本語教育班」が協力して,国内外の高専教育経験者へのアンケート調査を実施するための質問項目を準備したが,十分なサンプル数を確保できなかった。この状況を改善するために,2022年度は,国内高専教員と海外高専教員,さらに,高専学生を受け入れる大学と高専との連携のあり方について検討する「KOSENプロフェッショナル・コミュニケーション研究会」を新たに立ち上げた。この研究会のキックオフ・シンポジウムは2023年3月3日にハイブリット形式で開催された。さらに,この内容を広く公開するために,研究会HP(https://k-procom.jp/)を作成して教育事例を共有するためにポートフォリオを開発している。また,2023年3月16日には「ベトナム国におけるKOSENの国際協力の現状と課題」を共有するシンポジウムを木更津高専において開催して,コロナ収束後の海外高専との連携についても議論を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度前半に実施予定であった国内の海外高専派遣者に対するアンケートは十分なサンプルを確保できなかった。この状況を打開するため,2022年度末に,国内高専教員と海外高専教員,さらに,高専学生を受け入れる大学と高専との連携のあり方について検討する「KOSENプロフェッショナル・コミュニケーション研究会」を新たに立ち上げた。この研究会のキック・オフシンポジウムは2023年3月3日にハイブリット形式で開催し,中国・四国地区の中心校である津山高専の教員に講演を依頼した。また,高専留学生を多数受け入れている東京農工大学での教育プログラムについても情報共有を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度前半に国内の海外高専派遣者に対するアンケートを実施する予定であったが,協力依頼を行った対象校と十分に連絡がとれず,信頼できる数のサンプルを確保できなかったため,実施を延長した。2023年3月に中国・四国地区の中心校である津山高専と宇部高専の教員に依頼し,国内高専間の協力,ならびに海外KOSENとの連携について情報共有を行った。この内容を広く公開するために,研究会HP(https://k-procom.jp/)を作成し,教育事例を共有するためにポートフォリオを開発している。また,2023年3月16日には「ベトナム国におけるKOSENの国際協力の現状と課題」を共有するシンポジウムを開催し,コロナ収束後の海外高専との連携について議論を行った。この研究会を発展させ,国内外の高専関係者と高専留学生の受入大学とで理系大学にふさわしい日本語教育のあり方について,さらに議論を深めていく。
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