研究課題/領域番号 |
20K12102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
星野 浩司 九州産業大学, 芸術学部, 教授 (60552205)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ミュージアム / コンテンツ・アーカイブ / バーチャル・リアリティ / 情報システム / 電子デバイス・機器 / 複合現実感 / デジタルサイネージ / MR / バーチャルリアリティ / ヘッドマウントディスプレイ / 遠隔教育 / 水族館 / バーチャルリアリティー / 遠隔授業 / ホロレンズ |
研究開始時の研究の概要 |
近年、海外の先進企業が注力するMR技術を用いて、水族館施設における水性生態の骨格標本を中心に、現物の展示では再現が不可能な様々な視覚情報や知識コンテンツを提供する。これにより、実物と透過比較しながら大きな視線の移動を伴うことなく鑑賞学習が可能となる。さらに、本システムでは、地理的・心身的制約を持つため来館の機会が少ない児童に対し、アプリ形式のタブレットソフトとAI型ヘッドマウント・ホログラフィック・ディスプレイを用いて学びの視点の共有化や現実空間に教育コンテンツを複合投影(ホログラフィック投影)することで、シームレスで訴求力の高い遠隔学習を可能にする。
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研究実績の概要 |
本研究は、水族館という水生生物を生きた資料として扱う科学系博物館を基盤とし、次世代の視聴技術として期待されるMR(Mixed Reality:複合現実)技術を基盤とした体験型学習支援システムを設計・開発するものである。令和4年度は、前年度に行った国内外の先進的施設や関連研究の調査によって得られたそれら事例の問題点や課題点の抽出と分析結果を基礎に機器の設計と開発を行っている。具体的には、タブレットPCを用いてMRコンテンツの実装と、本システムを用いた教育実験を想定した基礎設計を行っている。また、実証実験を想定し、福岡市の海洋生態科学館と福岡市が運営する福岡市科学博物館の展示担当者との事前調整と運用計画を検討している。ただし、コロナ禍において現場での実証実験が難しいため、令和4年度はシステムの開発と運用計画段階で本研究の遂行を保留している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画である令和2年度「国内外の先進事例の調査と分析、資料収集」として、国内外の先進事例について調査・研究を行う予定だったが、コロナ禍において海外への渡航が困難なため、インターネットや書籍を用いての調査を行っている。また、国内においては、東京都内の先進施設として、「代官山メタバーススタジオ」(代官山)、「TYFFONIUM お台場」(ダイバーシティ東京プラザ)、「RED° TOKYO TOWER」(東京タワー内)を訪問し、事例調査を行っている。これらの施設では、VRやMRを混在させた先進的XR展示支援システムをはじめ、実験的とも言える新たな体験型展示手法を駆使した施設として、これからの国内外に向けた展示支援システムの大変貴重な基礎資料を収集することが出来た。また、これら貴重なデータを詳細に分析することで、次年度の機器開発に向けた基本設計における質の高い基礎データとしている。ただし、これらの基礎設計を基盤とした機器開発は進めているものの、実証実験を行うための実験基盤施設がコロナ禍において実験の遂行が困難なことから、令和4年度においては、システムの開発と運用計画段階で留めている。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度・3年度は、国内外の関連施設における調査・研究による分析データを基礎として、開発システムの基礎設計を行っており、令和4年度にタブレットPCを初期システムとして実装、稼働実験を行っている。令和5年度における開発としては、前年度の実装基礎データを元に、データ開示のシステム設計と公開用サーバを試験的に立ち上げ、遠隔実験における実装実験を行なう予定である。また、設置が可能となった段階で大学内にある開発拠点を実験予定の海の中道マリンワールド・福岡市科学館へと移送し、実証実験を行う予定である。
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