研究課題/領域番号 |
20K12104
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
|
研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 和彦 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90344548)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 協調型学習支援システム / eラーニングシステム / 不安定ネットワーク / 発展途上国 / 教育工学 |
研究開始時の研究の概要 |
途上国と先進国の間で広がる一方の情報格差を軽減し、不安定なインフラ環境下でも安定稼動する協調型eラーニングシステムを開発する。従前のアプローチとは異なり、①学校ごとの稼動独立性を向上させること、②ネットワークを介した学校間協調学習環境の環境全体としての稼動可能時間を可視化することの2つを目的とした研究を進める。これまでに無線ネットワークの各ノードに設置し、生存ノード間で情報共有する機能を有したユニット群によるインフラ環境を構築した。この環境下で動作する学校間協調学習システムの完成を目指すとともに、具体的地域としてネパール国の山村の学校間を結ぶシステムを構築し、実環境上での運用・評価を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、不安定なネットワーク環境下でも安定動作可能な協調型学習支援システムの開発を行った。複数のクラスタによるデータベース共有の層と、学習支援システムが使用するRDBMSを二重化して学校ユニットに持たせることで、ネットワークが有効な時はユニット間でコンテンツ共有を実現しつつ、ネットワークが切れている際も学校個々のシステムは稼働を維持できるしくみとして実現した。コロナ禍により2年間メンテナンスが不可能となり、経年劣化などによりユニットが破損する脆弱性が明らかとなった。環境条件の悪い地域で長期稼働させるための物理的な改善が今後必要であることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地域による教育格差の解消にeラーニングは非常に有効であるが、これらは高速で安定したネットワークを前提としており、発展途上国の過疎地域は安定したネットワーク環境が未整備でeラーニングの恩恵が得られない。これに対し、本研究は不安定なネットワーク環境でも安定稼働する基盤を実現し、それに基づいた学習支援システムを開発した。この技術によってこれまで導入が難しかった過疎地域に適切にeラーニング環境を適用でき、地域による教育格差の解消に貢献できると考える。
|