研究課題/領域番号 |
20K12153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 富山高等専門学校 |
研究代表者 |
間中 淳 富山高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (90413757)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 濃縮 / 液滴 / 高感度 / 高倍率濃縮 / TLC / 相分離 / 分離材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請は液滴への濃縮技術と薄層クロマトグラフィー(TLC)等に代表される機能性分離担体を融合させた高感度な重金属類の一斉分析法の構築を行う。TLC等に代表される機能性分離担体を用いる分離法は、複数の物質を分離して同時に検出することが可能であるが、使用する試料量が少なく、また、材料表面の変色を検出することから分析感度が低い課題である。一方、これまで申請者が研究してきた液滴濃縮法は短時間で試料中の重金属類を微小な液滴に濃縮することが可能であり、試料中に含まれる重金属類の全量を担体に導入することが可能となるため、液滴濃縮法と機能性分離材料を融合することで、超高感度重金属類の一斉分析が可能となる。
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研究成果の概要 |
液滴濃縮による重金属類の濃縮により、濃縮前と比べ検出感度の向上を確認することができた。しかしながら、感度の上昇はみられたものの薄層クロマト板の上での検出の際に大幅な感度ロスを完全に補うことはできず、環境基準値レベルでの分析は困難であることが分かった。そのため、固相抽出と液滴濃縮を組み合わせたカスケード型の濃縮法による感度の増感を試みた所、薄層表面上での検出においても十分な感度を有することを明らかにできた。また、研究の過程で重金属類だけでなく、溶液に不溶な微粒子においても本濃縮法で濃縮できることも見出し、本法の広範な応用性を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:本濃縮法により、薄層クロマトグラフィー(TLC)の高感度化への可能性を明らかにした。TLCは比較的低コストでの分離分析が可能であるが、感度が低く定量分析には不向きであったが、本研究により高い感度と分離性能を併せもつ手法への発展が期待できる。また、重金属類だけでなくマイクロプラスチックなどの微粒子状の汚染物質の濃縮の可能性も見出せた。 社会的意義:これまで、大型の分析装置で分析していた微量の環境汚染物質が簡便・迅速に計測できることで、資金・時間・人材が限られる世の中で、より効率的な環境汚染状況を把握することが可能となり、国内外の人達の健康を守る技術として貢献できるものと思われる。
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