研究課題/領域番号 |
20K12159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター (2021-2022) 名古屋大学 (2020) |
研究代表者 |
松尾 理加 (楠本理加) 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 外来研究員(特別研究員RPD) (90514133)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | UV / 損傷トレランス / 不死化 / MEF / ゲノム不安定性 / ゲノム再編 / DNA二本鎖切断 / TLS / CPD / DNA損傷トレランス / ストランドトランスファー / XPV |
研究開始時の研究の概要 |
紫外線や活性酸素、化合物などによりDNAは損傷を受ける。DNA複製を担うタンパク質であるDNAポリメラーゼは、ある種のDNA損傷により阻害される。それに対して細胞はゲノム上のDNA損傷を残したまま、DNA複製を行ういくつかの機構を備えている。そのうちの1つである、複製が完了した姉妹染色分体の鎖そのものを挿入する機構に関与するタンパク質を明らかにし、分子機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
DNA損傷トレランス(DDT)とはDNA損傷によって引き起こされるDNA複製阻害から免れるために起こる反応の総称である。DDTにはストランドトランスファー反応を介した経路が存在することが細胞を用いた実験で示唆されていた。本研究では、無細胞系を用いてこれを検出しようとした。そして、色素性乾皮症バリアント群細胞抽出液、モデル姉妹染色体、UV損傷を含むオリゴDNAを用いてこの経路によるDNA産物を検出した。また、我々は、初代マウス胎児線維芽細胞(MEF)の不死化には何らかの形でDDTが関与すると考えている。UV-CがMEFの不死化を促進し、ポリフェノールの混合物が、不死化を抑制することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNA損傷トレランスには未知の経路があると考えられており、そのメカニズムの一端を初めて無細胞系で明らかにしたことは、学術的に意義がある。また、ポリフェノール類がUVによるMEFの不死化促進を抑制したことは、ポリフェノール類によるがん予防の可能性を示唆している。
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