配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究実績の概要 |
家族性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)関連遺伝子の多くは、放射線高感受性遺伝病の原因遺伝子でもあり、HBOC患者集団には放射線感受性の高いヒトが多く存在する。しかし、放射線感受性は、生活習慣や遺伝的背景などの交絡因子の影響を受けるため、HBOC遺伝子変異ごとの放射線発がんリスクに与える効果は不明な点が多い。そこで本研究では、均一な遺伝的背景をもつヒト培養細胞株において、HBOCの原因となる各DNA修復遺伝子変異が放射線感受性に与える影響を定量、相対化して、放射線感受性の遺伝的個人差も考慮したHBOCパネル遺伝子検査の構築を目的としている。 世界的な基準であるNCCN(National Comprehensive Cancer Network)ガイドラインにおけるHBOC関連遺伝子は約20種類が挙げられている。このうち4種類(BRCA1, BRCA2, TP53, PTEN)が高リスク遺伝子に、9種類(ATM, BRIP1, CDH1, CHEK2, NBS1, PALB2, RAD51C, RAD51D, STK11)が中リスク遺伝子に分類されている。これら13種類のHBOC関連遺伝子変異導入モデル細胞ライブラリーを構築する一環として、CRISPR-ObLiGaRe法によりATMやNBS1を欠失したHCT116細胞(ヒト結腸がん細胞株)を樹立した。当初の研究計画では、一本鎖DNA(single-strand oligonucleotides:ssODN)を用いた点変異導入を主に実施する予定であった。しかし、2020年に研究代表者が退職することに伴い、本研究課題を継続できないため、補助事業を廃止することとなった。
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