研究課題/領域番号 |
20K12192
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
中田 章史 北海道科学大学, 薬学部, 准教授 (70415420)
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研究分担者 |
三浦 富智 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 教授 (20261456)
山城 秀昭 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60612710)
篠田 壽 東北大学, 歯学研究科, 名誉教授 (80014025)
後藤 淳 新潟大学, 研究推進機構, 助教 (90370395)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射線 / 生殖腺 / 遺伝子発現 / メチル化 / 野生動物 / 生殖細胞 / 実験動物 / 生殖影響 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、放射線照射したラボマウスにおける体細胞および生殖細胞サンプルから染色体やエピジェネティクスな挙動、放射線に感受性のある遺伝子の解析を行い、放射性物質汚染地域に生息するアカネズミに生じた繁殖活動および生殖細胞における放射線の影響を評価する。 さらに、放射線照射したラボマウスから産子作出を行い、継世代影響の評価を担保することで、ラボとフィールドの双方に外挿できるモデルの開発を行い、放射線量が低減化している居住地域への住民の帰還の判断材料となる情報を提示する。
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研究成果の概要 |
本研究では、生殖細胞における放射線の影響を解析するために、低線量率連続照射、急性照射したラボマウスの精巣における遺伝子発現解析を行い、また網羅的なメチル化解析について検討した。エピジェネティック制御に関与する遺伝子が放射線照射によって変動することが明らかになった。また、放射線による精巣DNAのメチル化領域を網羅的に解析を行なった。しかしながら、対象とした遺伝子においては、メチル化領域の変化と遺伝子発現解析の結果が必ずしも一致せず、明確な違いは検出できなかった。さらに、放射線汚染地域のフィールドモデルであるアカネズミのRNA-seqによるde novoアセンブルを実施してコンティグを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性的な低線量長期被ばくによる生殖器官や生殖細胞への継世代影響に関する知見は限られている。本研究は、放射線による生物影響として、エピジェネティック制御に関与する遺伝子の発現とDNAメチル化の解析を行った。放射線照射したラボマウスの精巣では、遺伝子発現の変化がエピゲノムの変動を引き起こす可能性が示唆された。また、放射性物質汚染地域に生息する放射線影響モデル動物の遺伝的評価可能となれば、環境保護や公衆衛生の観点から低線量放射線被ばくに関するリスク評価において有用であることが期待される。
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